「狭小地に家を建てたい」というニーズの高まりから、3階建てを建てる人が増えています。3階建てにすれば縦にスペースを伸ばせるため、家族に必要な居住スペースが確保できる、土地代が高いエリアでも家が建てられるなど多数のメリットがあります。とはいえ、具体的に「3階建てはどんな間取りになるのか」わからない人も多いでしょう。
そこでこの記事では、3階建て注文住宅を建てたい人に向けて、坪数別でおすすめの間取りを紹介します。3階建てのメリット・デメリットも合わせて解説するので、自分たちのライフスタイルにはどんな間取りが合っているのかイメージしてみましょう。
建てる前に押さえておきたい3階建てのメリット
3階建ては、限られた敷地面積でも十分な床面積を確保でき、その高さを活かして眺望や採光の良さも期待できます。それぞれのメリットを具体的に見ていきましょう。
敷地を有効活用できる
敷地面積15坪程度の狭小地で2階建てにすると、家族の人数などによっては十分な広さを確保しづらいケースもあるでしょう。その点、狭小地で3階建てにすることで、上に延ばして床面積を増やせます。必要な広さを確保でき、満足度の高い住まいが手に入ります。
眺望や採光が確保しやすい
周辺環境によって違いはあるものの、2階建てよりも3階建てのほうが、より眺望や採光を確保しやすくなります。とくに住宅密集地に2階建ての家を建てた場合、眺望や採光の確保が難しい場合も少なくありません。なかには、土地を購入した当初は周辺に家が建っていなかったため2階建てにしたところ、後になって周辺に続々と3階建てが建ってしまい、採光や眺望が悪くなったというケースもあります。
眺望や採光は、空間の開放感にも影響する大切な要素ですから、広々とした空間にしたい場合も3階建てがおすすめです。鉄骨造など、耐震性をしっかり確保できる構造で建てて屋上バルコニーを設置すれば、さらに心地よい開放感が味わえます。
※耐震性に関する情報は2023年2月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
フロアを使い分けできる
3階層あることで、フロアを用途別で使い分けしやすいメリットもあります。たとえば1階部分をビルトインガレージ、2階部分をリビングや水回りなど共有スペースに、3階をそれぞれのプライベートの部屋にするなど、使い分けが可能です。
ライフスタイルによっては、1階をお店にして、2階・3階を居住スペースにすることもできます。将来的に二世帯同居する際も、1階部分を親世帯、3階部分を子ども世帯の居住スペースにすれば、2階を挟んで距離が取りやすく2階建てに比べてプライバシーの確保が容易でしょう。
ただし3階建てにはデメリットも!
使い勝手に優れ魅力的に映る3階建てですが、気をつけておきたい部分もあります。ここでは、3階建てのデメリットを紹介します。
階段の上り下りが多くなる
当然のことながら、3階建ては2階建てに比べて階段の上り下りが多い生活動線になります。生活動線や家事動線をしっかり考えて間取り決めをしないと、暮らしにくさを感じる場面が増えてしまいます。
例えば1階に洗濯機を設置した場合、洗った洗濯物を3階のバルコニーまで運ぶのは一苦労です。また出かけようとしたものの、3階にある部屋に忘れ物を取りに行くのが面倒に感じるなどの場面もあるでしょう。若いころは慣れるかもしれませんが、年を重ねるにつれて階段の上り下りは身体的な負担になります。3階建てを建てる際は、いかに動線をコンパクトにまとめるかが重要です。
冷暖房の効率が悪い
3階建ては縦に長い分だけ、冷暖房効率が悪くなりやすい点もデメリットです。そのため、各部屋にエアコンを設置するのではなく、小屋裏などにおおがたの空調設備を設置し、家中に張り巡らせた空気の通り道を通じて家全体の空調を効率することをおすすめします。
3階建ては建物内で温度差が発生しやすい構造です。最近は高気密高断熱の住宅を建てる人が増えていますが、より万全な対策をしたいなら、家全体の温度が一定に保たれる全館空調システムの導入を検討しましょう。
※全館空調に関する情報は2023年2月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
【坪数別】3階建ておすすめ間取り図
3階建てのメリット・デメリットを踏まえ、坪数別でおすすめの3階建て間取りを紹介します。
【30坪台】家族4人でゆったり暮らせる狭小住宅の3階建て
延べ床面積123.19m2(37.3坪)、3LDKの間取りです。1階に主寝室と水回りを集約し、玄関脇に洗面脱衣室を配置したことで帰宅後すぐに手洗いができます。
2階のLDKは中央に設置した階段によって、食事をするダイニングキッチンと寛ぎの場であるリビングを隔てました。南向きに大開口の窓を設置しているので、採光や通風の良さも期待できます。
3階には子ども部屋を2つ、そしてランドリールームと広いバルコニーも設置しました。また、2階部分に洗濯物を干せるくらいのバルコニーを作り、生活動線をコンパクトにすることも可能です。雨の日や外出時は3階のランドリールームを活用しつつも、晴れた日には2階で洗濯物を干すことができ、家事負担もより軽くなります。
【40坪台】アクセスしやすいパントリーで家事楽々の3階建て
延べ床面積139.86m2(42.3坪)、4LDKの間取りです。1階に主寝室と子ども部屋、さらにクローゼットや納戸など収納を充実させました。周りに3階建て住宅が多い場合は1階部分の日当たりが確保しにくいため、1階部分にあまり日当たりの良さを必要としない間取りになっています。
2階部分には、眺望を確保できる西向きに大開口の窓を設置しました。2階にリビングを置くことで、プライバシーも確保できます。キッチンから、また廊下からもアクセスしやすいパントリーを設置し、コンパクトでスムーズな移動ができる家事動線を実現しました。3階には子ども部屋を2つ配置し、L字型バルコニーで採光・通風が望めるつくりも魅力です。
【50坪台】車好きにはたまらないインナーガレージのある3階建て
2台駐車できるインナーガレージを1階部分に配置した、延べ床面積176.99m2(53.5坪)の間取りです。室内からでもガレージを眺められるように、スマート和室とインナーガレージの接合部分に窓を配置しました。1階に居室スペースを設けることで、二世帯同居にも最適です。
2階には、共有スペースのリビングとバスルームを配置。リビングとキッチン、独立した個室は、コの字型に配置し採光と通風を確保しました。3階には大容量の納戸があり、家の中をすっきり保つことができます。
狭小地でも空間を有効活用したいなら、トヨタホーム独自の鉄骨構造で実現しよう
3階建ては狭い敷地でも家族みんなが快適に暮らせるスペースを確保でき、フロアの使い分けによって満足度の高い暮らしができます。眺望や採光を確保しやすく、明るく開放感のある住まいにできるのも魅力です。悪くなる可能性や、工法によっては地震や台風の発生時に揺れが大きく感じられるなどのデメリットがあります。家事動線をコンパクトにしなければ使い勝手も悪くなるので、3階建て住宅の施工に精通したハウスメーカーを選ぶことが大切です。
※耐震性に関する情報は2023年2月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
3階建ての間取りに関するよくある質問
3階建ての相場はいくらですか?
3階建ての注文住宅の相場は、地域や建築会社、使用する材料や設備、デザインの複雑さなどによって大きく異なります。
2023年度フラット35利用者調査によると、注文住宅融資利用者の全国平均坪数は119.5㎡(36.1坪)、平均建設費は3861.1万円です。坪単価は約107万円になります。この価格を参考にしつつ、ハウスメーカーに3階建ての見積もりを出してもらいましょう。
三階建てだと税金は高くなりますか?
三階建ての家を建てる場合、税金が高くなる可能性があります。これは、建物の規模や構造によって固定資産税や都市計画税が異なるためです。固定資産税は、土地や建物の価値に基づいて計算されます。
したがって、三階建ての家は一般的に床面積が広く、建物の評価額が高くなる傾向があるため、税金が高くなる可能性があります。また、建物の構造や使用材料によっても評価額は変動します。しかし、税金の具体的な額は地域や物件によって異なるため、正確な情報を知りたい場合は、地元の税務署や専門家に相談することをお勧めします。
3階建ての家のトイレの個数は?
3階建ての家のトイレの個数は、家族の人数やライフスタイルによって異なりますが、一般的には各階に1つずつ、合計で3つ設置することが多いです。特に朝の忙しい時間帯や、家族が多い場合には、各階にトイレがあると便利です。
ただし、家族の生活パターンや将来のライフステージの変化も考慮して、最適なトイレの数を検討することが重要です。
30坪の3階建ての建築費はいくらですか?
30坪の3階建ての建築費は、多くの要因によって変動します。建築材料の種類、デザインの複雑さ、地域の建築費用の相場、選択する建築会社や工務店によっても大きく異なります。一般的に、30坪の3階建て住宅の建築費は、約2,500万円から4,000万円程度が目安とされていますが、高級仕様や特別なデザインを要望する場合は、それ以上になることもあります。正確な見積もりを得るためには、具体的な建築プランをもとに、複数の建築会社に見積もりを依頼することをお勧めします。
3階建ての家にエレベーターを設置するにはいくらかかりますか?
3階建ての家にエレベーターを設置する費用は、エレベーターの種類や仕様、設置する家の構造によって大きく異なります。一般的な住宅用エレベーターの場合、設置費用は約200万円から600万円程度が目安です。
しかし、これには建築工事費や電気工事費、メンテナンス費用などが含まれていない場合が多いため、実際の総費用はこれよりも高くなる可能性があります。また、既存の家に後からエレベーターを設置する場合は、建物の構造を変更する必要があるため、新築時に設置する場合と比べて費用が高くなることが一般的です。正確な費用を知るためには、エレベーターメーカーや建築業者に相談し、見積もりを取ることが重要です。
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