3階建て住宅は魅力が多い一方で、デメリットを考慮せずに建てると実際に暮らし始めてから後悔するケースもあります。そこでこの記事では、実際に3階建ての狭小住宅を建てた人が後悔したポイントを紹介しつつ、満足度の向上につながる効果的な対策を解説します。
土地代の高い都市部でも、一戸建てで暮らしたいというニーズから3階建て狭小住宅が人気ですが、具体的な生活のイメージが湧かない人もいるかもしれません。2階建てか3階建てか迷っている人、3階建て住宅で失敗したくない人は、ぜひ参考にしてください。
人気が高まる都市部の3階建て狭小住宅
利便性の高い都市部は土地代が高いものの、狭小地であれば土地購入費を抑えながら、一戸建てが手に入ります。特に近年、建材費の高騰で住宅価格そのものが高騰しており、都市部ほど3階建て狭小住宅が人気です。
狭小住宅なら、土地の購入費を抑え、自分たちの予算内で購入できるメリットがあります。3階建てにすれば、土地の敷地面積は狭くてもタテに居住スペースを広げられるので、家族に必要な間取りを確保できる点も魅力です。
※費用に関する情報は2023年8月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
3階建て狭小住宅で後悔しがちなポイントまとめ
狭小住宅において3階建てはメリットがあるとはいえ、なかには暮らしてから後悔したケースもあります。ここでは、3階建てを建てた人が後悔しがちなポイントとその対策を解説します。
重たい荷物の運び入れが大変
3階建てにすると重たい荷物を持って階段を上る必要があり、暮らしてから後悔しがちです。1階にLDKを設置すれば買い物時の荷物の運び入れが容易とはいえ、都市部の3階建ては住宅密集地というケースもあり、日当たり確保のために2階にLDKを設置する家庭も少なくありません。
ネットスーパーで買い物をしても、配達は1階の玄関までの対応となるので、買い物の頻度が少ない家庭でも重たい荷物の運び入れは避けられません。特にペットボトルやウォーターサーバーのボトルなどの運び入れに苦労する人が多いようです。
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ホームエレベーターの設置を検討する
3階建ての暮らしは、若いころは問題なくても歳を重ねるにつれて大変さが増します。そこで、ホームエレベーターの設置を検討するのも1つの方法です。ホームエレベーターの設置スペースは畳1帖ほどなので、デッドスペースを活用できます。
設置費用に加えて、メンテナンスや光熱費などのランニングコストはかかるものの、老後の暮らしやすさが向上するうえ、ライフスタイルの変化があっても住み替えしなくてもよいなど、見逃せないメリットがあります。
またホームエレベーターが役立つのは、重い荷物の運び入れや老後だけはありません。妊娠中の階段の上り下りで危険が伴うとき、足腰を痛めて一人では移動が難しいときなど、体調が万全ではない状況でも役立ちます。
生活動線がタテに長くて往復に手間がかかる
生活動線はコンパクトにまとめると暮らしやすくなりますが、3階建ての場合、どうしてもタテに長い生活動線になります。
たとえば3階に寝室があり、寝ているときにふと「玄関のカギをかけたか不安…」と思ったら、確認するために3階から1階まで階段の往復が必要です。出かけようとして玄関まで来たものの、忘れ物に気づいて3階の居室まで取りに行く…といったケースもあるでしょう。
若いころは慣れるものの、高齢になると階段を使ったタテ移動は億劫になり、暮らしにくさを感じるケースが多いようです。
自分たちの生活動線を考慮した間取りにする
間取り決めでは、生活動線から考えるのが原則です。生活動線には、主に家事動線・帰宅動線・来客動線・通勤動線の4つあります。たとえば家事動線は「洗濯する」「洗濯を干す」「洗濯物を収納する」、この3つの場所が1フロアで完結すればコンパクトにまとまります。
さらに、帰宅動線も考慮しましょう。たとえば、2階リビングにして1階に子ども部屋を配置すると、子どもが帰宅したのか分かりにくくなります。子どもとのコミュニケーションが取りやすい間取りにするには、帰宅したら2階リビングを通るように、子ども部屋は3階にして親の寝室を1階に配置する方法もあります。
このように、それぞれの動線をどう考えるかによって暮らしやすさが変わります。3階建てだから暮らしにくいのではなく、自分たちの生活動線に合っていないことで暮らしにくさを感じるため、家族みんなが暮らしやすい動線を検討しましょう。
室内の温度差が激しい
オープン階段で1階から3階までつながる構造だったり、吹き抜けがあったりする家は、開放感があり人気が高い傾向にあります。しかし上下階の温度差が大きくなり、冷暖房効率が低下することに後悔する人も少なくありません。
なぜなら暖かい空気は上昇しやすい性質があるため、冬場に1階で暖房をつけても暖かい空気が上階の天井付近に溜まりやすくなるためです。しかも1階の日当たりが悪いと、日中でも1階が底冷えして、足元から寒さを感じやすくなります。
逆に夏は屋根からの熱が最上階の天井付近に溜まり、3階で冷房をつけても室内が冷えにくくなります。寝室が3階にあると寝苦しさを感じやすく、寝るときはエアコンがつけっぱなしの生活になるかもしれません。冷暖房効率の低下によって光熱費が高くなることは避けられず、ガス・電気代が高騰している昨今において後悔しやすいポイントです。
高気密・高断熱の家にする
3階建て狭小住宅の場合、外気の影響を受けにくい高気密・高断熱の家づくりが必須です。より快適性を高めるには、全館空調の導入を検討しましょう。全館空調は高気密・高断熱の家と相性が良く、室内の温度差が解消されます。寒さが厳しい地方や住環境であれば、床暖房を1階フロアに入れて足元から温める方法も有効です。
隣家への音漏れが気になる
都市部における3階建て狭小住宅では、隣家と接近して建てられているケースが多く見られます。たとえば、隣同士が50センチ幅しかないような3階建ての場合、窓の位置によってはお互いに音漏れに気を遣う場面が多くなり、ストレスを感じながらの生活になってしまうでしょう。
逆に隣家の音で頭を悩ませるケースもあるでしょう。隣に家が建っている土地に3階建て狭小住宅を建てる場合は、窓の位置をずらすなどの対策が施しやすいものの、先にこちらが建てているケースでは対策が簡単ではありません。
室内外の音漏れ対策を施す
窓は住宅性能を左右するほど重要な要素です。窓を取り付ける位置を最適化することで、室内からの音漏れを防ぎつつ室内へ入り込む音量を大きく軽減するなど、快適な暮らしを実現できます。
万が一、住んでから音漏れが気になった場合は、後付けタイプの内窓を設置することも可能です。二重窓にすることで音漏れを軽減できるだけでなく、断熱性能も向上します。住宅密集地で3階建て狭小住宅を建てる場合は、ハウスメーカーに相談しながら室内外の音漏れ対策も忘れずに行いましょう。
後悔ばかりじゃない!3階建て狭小住宅のメリット
3階建て狭小住宅は、後悔しやすいポイントがたくさんあることが分かりました。しかし、3階建て狭小住宅にはメリットもたくさんあります。
二世帯でも暮らしやすい
1~3階と3フロアあることで、1階は親世帯、2階は共有スペース、3階は子世帯とゾーン分けができます。完全にプライバシーを確保する二世帯住宅ではなく、ある程度の設備やスペースを共用する二世帯同居として暮らすことで、家事や育児を協力しやすいうえ、建築費や生活費の負担を軽減できるなどのメリットがあります。
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駐車場スペースを確保できる
2階建て狭小住宅は、1階部分にビルトインガレージのような駐車場スペースを確保するのは難しくなります。しかし、タテに居住スペースを延ばせる3階建て狭小住宅は、1階部分をガレージにすることが可能です。ビルトインガレージは、駐車スペース以外に子どもの遊び場や自転車置き場としての活用もできます。
眺望がよい
3階建ては高さを生かした分、眺望の良さを期待できます。隣家との距離が近くて窓からの採光が難しい場合でも、3階建てなら光を取り込みやすくなります。たとえば、3階部分にバルコニーを設置したり、屋根に天窓をつけたりすることで開放感があり、明るい住まいを実現できます。
都市に暮らす3階建てならトヨタホーム!限られたスペースを有効活用できる
トヨタホームの3階建ては、大開口かつ大空間がもたらすゆとりある生活を実現できる強みがあります。隣家との距離が近く、スペースが限られた都会でも、広々としたプライベートな空間を確保できる点も魅力です。
さらに、二世帯住宅の施工実績も多数あり、3階建てで二世帯それぞれが暮らしやすい間取りも提案できます。トヨタホームの3階建てが気になる方は、カタログ請求、または展示場にてご確認ください。
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3階建てで後悔することに関するよくある質問
3階建てだと税金は高くなりますか?
3階建ての家を建てる場合、税金が高くなる可能性があります。これは、固定資産税や都市計画税が土地や建物の評価額に基づいて計算されるためです。
建物が大きく、床面積が広いほど、評価額が高くなりがちで、それに伴って税金も高くなる傾向にあります。
また、3階建ての家は、一般的に1階や2階建ての家よりも建築コストが高くなるため、その分、固定資産税の評価額も上がることが考えられます。
ただし、実際の税額は、地域の条例や評価方法によって異なるため、正確な金額を知りたい場合は、地元の税務署や市町村役場に相談すると良いでしょう。
3階建ての戸建てのデメリットは?
3階建ての戸建て住宅にはいくつかのデメリットがあります。以下に主なものを挙げます。
1.建設コストが高い
3階建ての住宅は、基礎や構造体により多くの材料が必要となり、また、耐震性や安全性を確保するための技術的な要求が高くなるため、建設コストが2階建てや平屋建てに比べて高くなる傾向があります。
2.メンテナンスの手間とコスト
屋根や外壁など、高所のメンテナンスが必要になるため、作業の難易度が高く、メンテナンスの手間とコストが増加します。特に、塗装や清掃などの定期的なメンテナンスが必要な場合、専門の業者に依頼する必要があります。
3.日照・通風の課題
周囲に同じくらいの高さの建物が多い場合、上階ほど日照や通風が制限される可能性があります。特に、密集した住宅地では、この問題が顕著になることがあります。
4.避難の難易度
火災や地震などの緊急時において、3階建ての住宅は避難経路が限られるため、避難の難易度が高くなります。特に、高齢者や小さな子供がいる家庭では、安全な避難計画を立てることが重要です。
5.生活動線の問題
日常生活での移動が多くなり、特に家事や育児をする際には、階を上がったり下がったりすることが頻繁になり、生活動線が非効率になることがあります。これは、特に高齢になると大きな負担となる可能性があります。
これらのデメリットを考慮しつつも、3階建て住宅は都市部での土地の有効活用や、家族のプライバシー確保、眺望の良さなど、多くのメリットもあります。住宅を選ぶ際には、これらの点を総合的に検討することが重要です。
3階建て住宅の魅力は?
3階建て住宅の魅力は多岐にわたります。まず、限られた土地面積でも、より多くの居住スペースを確保できる点が挙げられます。これにより、家族のプライベート空間を確保しやすくなり、各階を異なる用途に割り当てることが可能です。例えば、1階をリビングやダイニング、2階を寝室や子供部屋、3階を趣味の部屋やホームオフィスといった形で利用することができます。
また、高さを活かした開放感ある景観も魅力の一つです。3階建て住宅では、周囲の建物に遮られることなく、より広い視野を得ることができます。特に、屋上やバルコニーを設けることで、都市部でも自然光をたっぷりと取り入れたり、夜景を楽しんだりすることが可能です。
さらに、3階建て住宅は、将来の家族構成の変化にも柔軟に対応できる点が魅力です。例えば、家族が増えた場合や、世代を超えた同居が必要になった場合でも、各階を独立した生活空間として利用することができます。これにより、長期的な視点で住宅を計画する際にも、多様なライフスタイルに対応することが可能です。
最後に、3階建て住宅は、デザインの自由度が高いという点も魅力です。高さを生かした建築デザインにより、外観に独特の個性を持たせることができます。これにより、住宅の価値を高めるとともに、住む人のアイデンティティを表現することができます。
3階建ての一軒家の相場はいくらですか?
3階建ての一軒家の建築費相場は、地域や建築材料、設備のグレードなどによって大きく異なります。住宅金融支援機構が住宅ローンのフラット35を利用した人を対象にした2023年度版の調査によると、全国における注文住宅の建築費用の平均額は3,861.1万円、住宅面積の平均値は119.5m2(36.1坪)です。
建築費用を住宅面積(坪数)で割ると、求められる坪単価は約107万円になります。
坪単価に単純に坪数を掛けると、以下の金額が算出されます。
・20坪の3階建ての場合:約2,140万円
・30坪の3階建ての場合:約3,210万円
・40坪の3階建ての場合:約4,280万円
そのため、フラット35を利用した世帯の平均坪単価107万円を掛けると、
3階建ての相場は、約2,000万円~4,000万円といった金額が目安となります。
上記の相場は、あくまでも目安の金額になります。
都市部や人気の住宅地では、土地の価格が高騰するため、建築費用と合わせて相場はさらに上がる傾向にあります。
また、エコ素材や最新の省エネ設備を取り入れる場合、カスタマイズの度合いによっては、相場よりも高額になることも考慮する必要があります。
詳細は、お近くのトヨタホーム展示場スタッフまでお問い合わせください。