インターネットで調べると「注文住宅の外観に失敗した…」「思っていた外観と違う!」といった情報を目にして、不安になっている人も多いかもしれません。そもそも注文住宅の外観決めは難しい側面があります。
理由として、注文住宅は施主の希望が盛り込める自由設計のため、デザインにこだわり過ぎてしまうことや、工事完了まで確認ができず実際に建ってから見た外観がイメージしていたものと違うことなどが挙げられるかもしれません。
この記事では、注文住宅の外観で失敗しがちな事例を解説したうえで、外観がおしゃれに仕上がる決め方や施工実例を紹介します。
注文住宅の外観で失敗しがちな事例4選
理想の注文住宅を建てたいと思い、打ち合わせを重ねたうえで依頼したものの、出来上がりを見て後悔する人もいます。ここでは、注文住宅の外観で失敗しがちな事例を紹介します。
思っていた外壁の色と違っていた
外壁の色はサンプルでしっかりと確認していたものの、完成した住宅の仕上がりがイメージと違ってがっかりするケースは多く見られます。これは「面積効果」といわれるものが原因です。面積効果とは、同じ色でも面積が大きくなると彩度と明度が強調されて見える現象のことです。
具体的には、明るい色は面積が大きくなるほど明るく、鮮やかに見えます。暗い色は、面積が大きくなるほど暗く、濃く見えるという現象です。そのため、外壁に明るい色を採用する場合はワントーン暗い色、外壁を暗い色にする場合はワントーン明るい色を選ぶとイメージに近い仕上がりになります。
周囲の家になじまず浮いてしまう
注文住宅を建てる際は、自分たちの希望通りのデザインにしたい気持ちが強いかもしれませんが、周囲の環境も考慮する必要があります。家族の希望を押し通した結果、デザインが奇抜だったり、色が派手過ぎたりしたことで、周囲の家になじまず自分の家だけ浮いた存在になったと後悔するケースも少なくありません。個性的なデザインの住まいにしたいと思っても、ある程度は周囲の家とのバランスを考慮することが大切です。
その土地に昔からある住宅の多くは、地域特性や文化を反映しています。たとえば、国道沿いの家は砂ぼこりや排気ガスの影響を受けますし、海の近くは塩害のリスクがあるでしょう。川の近くは湿気が高くカビが生えやすいなどの特徴があり、それぞれの地域条件に合った家の形状や色を採用しています。そのため注文住宅を建てる際は、周辺の住宅をチェックするとともに、地域の特性も確認しておきましょう。
シンプルさを追求したら、味気ない家になってしまった
シンプルな外観にして洗練されたイメージにしたかったものの、実際に建ってみると味気なく、面白みに欠けた外観になってしまい、後悔するケースも多いです。特に凹凸のない総2階や平屋、3階建て狭小住宅のように、単調になりやすい建物で失敗しやすい傾向にあります。改善策の詳細は後述しますが、建物と屋根の形状、外壁の配色バランスも考慮することが大切です。
外壁のデザイン性を優先してしまい、メンテナンスが大変
外壁選びを見た目優先にすることも、後悔しやすいポイントの1つです。屋根や外壁は紫外線、雨風によって日々劣化するのは避けられません。その点を考慮せず、デザイン性を優先して外壁や屋根材を選ぶとメンテナンスの頻度が上がり、維持するためのコストもかかります。
たとえば、シェア率が8割に近い人気の外壁材「窯業系サイディング」は、7~8年ほどでメンテナンスが必要です。特に凹凸のある外壁を採用すると、排気ガスなどが凹凸の間に入り込んでしまうため、汚れが付着しやすい欠点があります。
外壁の色は、白やベージュ系は雨だれなどの黒い汚れ、黒系は鳥のフンや砂埃などの白っぽい汚れが気になるうえ、紫外線による劣化が早いとされています。
外壁には汚れが目立たない素材や色もあるため、しっかり考慮して検討することが大切です。
注文住宅の外観がおしゃれに仕上がる決め方
注文住宅の外観デザインを決める際は、ポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、注文住宅の外観がおしゃれに仕上がる決め方のコツを解説します。
家のテイストを統一する
外観に統一感がある住宅はおしゃれに仕上がるので、まずは家のベースとなるテイストを明確にしましょう。人気のある外観はナチュラル、シンプルモダン、和モダン、洋風スタイルなどシンプルなデザインが主流です。
雑誌やネットで自分たちの好みの外観を探すと、選ぶべきテイストの方向性が見つけやすくなります。さらに魅力的に感じた部分をメモ書きしておきましょう。ハウスメーカーと打ち合わせる際にまとめたものを見せつつ、「こんなテイストが好きでこういった外観にしたい」と伝えると、ハウスメーカー側とイメージが共有しやすくなります。
外観の配色バランスに気を付ける
色には黄金比があるため、その割合を守ることでバランスの良い配色になります。配色の黄金比率は一般的にベースカラー70%、アソートカラー25%、アクセントカラー5%といわれており、それぞれの色には以下の役割があります。
・ベースカラー:建物のベースとなる色。周囲の住宅と色を合わせ、落ち着いた色を使用するのが一般的
・アソートカラー:ベースカラーを引き立てる色。ベースカラーとの調和を考えて選ぶ
・アクセントカラー:差し色として使い、住宅の印象を引き締める色。ベースカラーを淡い色、アクセントカラーを濃い色にすると引き締まって見える
ちなみにグレーやブラウンなどは高級感が出るものの、明るめの色の外壁を選んでしまうと安っぽく見えやすいので注意しましょう。明るいベージュ系やホワイト系は、ワンポイントで加える程度の方が上品な印象になります。外壁は紫外線や雨風に晒されるため、色あせが目立たない色を使うのもポイントです。
建物・屋根の形にもこだわる
建物や屋根の形も外観の印象を左右する要素となるため、注文住宅を検討する際にイメージを具体化しましょう。たとえば、直線的でスタイリッシュなフォルムの四角い家は、軒を大きく出さない片流れ屋根や陸屋根など組み合わせ、凹凸を抑えた直線的なフォルムが特徴的です。かっこいいシンプルモダンなテイストになります。
建物の形は、間取りにも影響を与えます。奇抜な形にすると、動線がまとまらず使いにくい間取りになる可能性もあるため、デザインと住みやすさのバランスが大切です。
屋根の形も印象を変える要素の1つです。主な屋根の種類は、寄棟屋根・切妻屋根・陸屋根・片流れ屋根・差し掛け屋根があり、それぞれで与える印象が異なります。好きな屋根の形もしっかり押さえておきましょう。
【関連記事】理想の家は屋根から考える!屋根の形状や勾配について解説!
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窓の配置に気を付ける
窓のサイズや種類、位置によっても与える印象が変わります。
デザイン性が高くスタイリッシュな外観にするには、窓の種類や位置をそろえるのが基本です。横並びにする場合は、サイズ・種類が異なるとちぐはぐな印象を与えやすいため、同じ窓を平行ライン上で配列します。2階建ては、1階と2階の窓を垂直ラインでそろえると、窓の大きさが変わっても整った外観になります。
サッシの外側も外観に影響するため、建てたい注文住宅の雰囲気に合わせて選びましょう。
外観決めの参考に!おしゃれな注文住宅の施工実例を紹介
注文住宅における外観の決め方で迷ったら、実例を参考にしましょう。ここでは、トヨタホームが手掛けた、おしゃれな外観の注文住宅の施工実例を紹介します。
輝くようなパールホワイトの外壁で細部まで美しい外観
モダンな印象のスクエア形状が特徴の店舗併用型の注文住宅です。パールホワイトの外壁は周囲の緑に美しく映え、地中海沿岸に佇む家をイメージさせます。玄関アプローチには石壁や階段、垂れ下がるモミジの枝などが配置され、洗練された雰囲気を一層引き立てています。駐車場は、家族用の2台分、来客用の5台分をエリアに分けて確保。将来的に2世帯住宅としての利用を考慮し、自宅と生花店・カフェにはそれぞれ出入り口が設けられ、プライバシーにも配慮しています。
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縦格子がアクセントのこだわりに満ちた総タイル張りの外観
総タイル張りの2階建て注文住宅です。外壁は、耐久性が高く、メンテナンスの手間があまりかからない総タイル張りにしています。北西角地ながらもタイルテラスや駐車場を配置して、十分な採光とプライバシーを確保できるように間取りを工夫しました。また、玄関横の縦格子が外観のアクセントとなっています。
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個性あるデザイン性の高い外観
緑に囲まれた高台に建つ2階建て注文住宅です。オーナー様は「他とは異なる特別な家」を希望され、窓の数と配置に特に注力していました。そこでスリット窓を並べたり、大きな丸窓を配置したりするなど、デザインに独自のアクセントを加え、個性的でデザイン性の高い住宅を実現しました。さらに白、ダークグレー、木の3色のみを使用することで、シンプルでモダンな雰囲気を持たせました。
オーナー様のこだわりをカタチするトヨタホームの注文住宅
注文住宅は、オーナー様のこだわりをすべて反映できる点が魅力です。しかし初めての家づくりでは、どこまで反映すべきか迷う人も少なくありません。しかも家の外観は家づくりの満足度を左右する要素のため、妥協せずに進めたいところです。
トヨタホームでは、家族それぞれのこだわりを実現するために、さまざまな外観やプランを用意しています。外観選びで迷ったら、ぜひトヨタホームにご相談ください。まずは実例を見たいという方は無料のカタログ請求を、今すぐご相談したい方はお近くの展示場へお越しください。
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