最近の注文住宅では、「パティオ」と呼ばれる中庭を取り入れる人が増えています。なぜ今、パティオが注目されているのでしょうか。
そこでこの記事では、パティオの特徴やパティオを取り入れるメリット・デメリット、活用術について紹介します。
この記事を読めば、パティオのある住まいの暮らしが具体的にイメージできるようになるので、プライベートな庭を注文住宅に取り入れたい人、パティオをつくりたいものの活用方法について悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
パティオとは?
パティオとは、スペイン語で「中庭」を意味します。パティオが生まれたのは、夏の最高気温が45℃に達することもあるスペイン南部のアンダルシア地方です。この地域は湿度が低く夏の日差しも強い特徴があり、風の通り道を確保するために石つくりの建物の内側に中庭をつくる伝統があります。
中庭とはいえ、日本の住宅に設置する中庭とは趣が異なり、植物や花、パーゴラ、噴水、壁泉、タイルなどで飾り付けをする点が大きな特徴です。
パティオでは植物を植えることで四季を楽しむとともに、暑さを凌ぐ目的もあります。噴水や壁泉は日本の打ち水と同様の機能があり、屋外の温度は屋内に比べて10℃~15℃ほど低くなるといわれています。
つまり、パティオは景観美と機能性を兼ね備えた中庭といえます。古くからプライベートな空間として家族や住民の憩いの場として使われ、現在では都市部のマンションでも共有の中庭として活用されています。
なぜ今、パティオを間取りに取り入れる人が増えているのか?
日本では家を建てるにも隣家との距離が近いケースがあり、庭があっても外からの目線が気になるという人は多いでしょう。そこで、屋外空間にいながらゆっくり過ごしたいという理由から注目されているのが「パティオ」です。
日本におけるパティオは、スペインのようにデザインされた中庭だったり、単純に建物の内側にある中庭だったり、呼び方はさまざまです。どちらにせよ、建物の内側に庭を設けることでプライベート空間が確保できる点に違いはありません。加えて、室内にいながら屋外を感じられ開放的な空間になる点も注目される理由です。
パティオの種類
パティオには以下の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
・L字型
二方向だけ壁や窓で囲われたタイプで建物を真上から見ると、アルファベットのL字の形になっています。中庭ではあるものの、外部に面する部分が多く開放感を得られるつくりです。
・コの字型
三方向を壁や窓で囲い、適度にプライバシーを確保しつつ、開放感を得られるパティオです。一方向だけ空いているので出入りがしやすく、パティオでガーデニングをしたい人にも向いています。
・ロの字型
四方が壁や窓で覆われているため、プライバシーを確保しやすく防犯性が最も高いパティオです。すべての面に窓を設けることで、家の中に日光を取り入れることができます。
パティオのメリット
パティオの形状によっては、完全なプライベート空間になることが分かりました。では、それ以外にはどんなパティオのメリットがあるのでしょうか?詳しく解説します。
採光や通風が確保できる
パティオは建物で囲うようにして設置するため、各部屋とパティオが隣接することで採光性が高まり、風通しのよい住まいにできます。太陽の光が入りやすい家は、開放的な印象にも映るでしょう。また、新鮮な空気が入り込みやすいつくりになっていると、室内に熱がこもりにくく、暑い日も効率よく空気を入れ替えて室温を下げられます。
家で過ごす時間が充実する
室内空間のように過ごせるパティオがあることで、屋外空間でありながら家族各々が好きなように過ごせる点も魅力です。たとえば風が心地よい季節は、ラフな格好でセカンドリビングのように寛いだり、ハンモックやリラックスチェアでゆっくり読書したりするのもよいでしょう。四方が壁や窓で覆われているロの字型のパティオなら道路に飛び出す心配もないので、子どもやペットの遊び場としても重宝します。
パティオのデメリット
パティオのある家は魅力度が高いとはいえ、デメリットもあるので十分に検討しましょう。
建物の形状が複雑になるほど建築費用が高額になりやすい
建物は加工する材料が少ないほど建築費用が安く抑えられるので、コスト面では凸凹がない箱状が最もメリットがあります。しかし建物の内側にパティオを設置すると凸凹が多い形状になり、一般的な注文住宅よりも建築費用が高額になりやすいことがあります。
一番建築費用が高額になるのは、ロの字型です。次にコの字型、L字型の順になります。コストを抑えながらパティオを設置したい場合は、形状についても検討してみましょう。
※建築費用に関する情報は2023年10月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
パティオを設置した分、居住スペースが減ってしまうことがある
パティオは、狭小住宅のように敷地面積が限られている場合も設置できる点はメリットです。しかし居住スペースを削って設置するため、必要な居住スペースを確保できなくなる恐れがあります。快適な暮らしを実現するには、パティオよりも居住スペースの確保に重点を置きましょう。
パティオのこまめなメンテナンスが必要
パティオに植物や花を植えたり、噴水などを設置したりする場合、定期的なメンテナンスが必要です。特に、ロの字型は四方が壁に囲まれているため、落ち葉などが詰まると雨水などの排水がスムーズにできず、パティオに湿気がこもってしまいます。放置したままにしておくと、虫やカビが発生する原因にもなるので注意が必要です。
パティオのある暮らしとは?活用アイデアを紹介
パティオを設置するのであれば、単なる中庭として使用するのは勿体ないことです。ここでは、パティオの活用アイデアを紹介します。
植物を愛でながら家族で外ごはん
パティオがあれば、公園など外に行かなくてもピクニックのように外ご飯が楽しめます。天気がよい日は、椅子とテーブルを用意せずにレジャーシート1つで家族時間を満喫できます。植物や花がパティオにあれば、四季の移ろいを感じながら過ごせる点も魅力です。
清々しい空気の中でヨガやストレッチ
パティオがあれば、外からの視線を気にせずに体を動かすスペースとして活用することも可能です。たとえば、早起きして自分だけの時間をパティオで過ごすのもよいでしょう。ヨガやストレッチは血流がよくなり、身体が温まることで基礎代謝が上がりやすくなるといわれています。朝の清々しい空気を胸いっぱいに取り込むと気分も高まり、元気な1日をスタートできます。
パティオをつくる際の注意点
魅力的なパティオですが、つくる際は注意するべきポイントがあります。建ててから後悔することのないように、しっかり確認しておきましょう。
パティオの使い方や過ごし方のイメージを固めておく
パティオをつくるなら、どんな使い方をしたいのか、具体的なイメージを固めておきましょう。使用目的が明確になっていないままパティオをつくっても、使い方が定まっていなければ暮らしてから後悔するかもしれません。暮らしの満足度にも大きな影響を及ぼすため、パティオの使い方をイメージしたうえで設計しましょう。
負担のない動線計画を立てる
パティオをつくると、基本的に家の中央に配置するため回遊動線が生まれます。行き止まりがなく、ぐるぐると回れる回遊動線は利便性が高いものの、パティオありきの動線計画にすると暮らしにくさを感じるかもしれません。家族のライフスタイルや居室の配置など、生活動線を総合的に考えて計画を立てることが大切です。
排水設備はしっかり整備しておく
排水経路がしっかりと整備されていない住宅は、大雨が降った際に水が溜まりやすくなります。雨が止んだ後も排水されない状態が続くと、虫が湧きやすくカビが発生するリスクも高まるほか、家の中に水が入り込む心配もあります。パティオを設置する際は、ハウスメーカーや工務店に相談のうえ、排水設備も忘れずに計画しましょう。
メンテナンスのしやすさを考慮する
パティオに噴水や壁泉などを設けたい場合は、メンテナンスのしやすさも考慮したうえで取り入れないと維持が難しくなります。たとえば、雨の日はパティオに水が溜まって湿気がこもりがちになるので、きちんとした排水経路の計画を立てて、排水溝の掃除がしやすい設計にすることが大切です。パティオに家具を置く場合は、台風や大雨のときに移動しやすいように、保管スペースも検討するようにしましょう。
トヨタホームでパティオのある住まいを実現!豊かな暮らしを享受しよう
パティオのある家は、採光や通風の面で優れ、快適な空間で暮らすことができます。一方で建築費用が高くなったり、居住スペースが狭くなったりするリスクがあるため、施工実績が豊富なハウスメーカー選びが大切です。
その点、トヨタホームなら注文住宅の施工実績が多いため、パティオの活用方法やデザイン性を高めるアイデアも豊富に用意しています。トヨタホームのパティオが気になる方は無料のカタログ請求、もしくは展示場にご来場ください。憧れのパティオのある住まいで、豊かな暮らしを手に入れましょう。
【全国のトヨタホーム展示場を探す】https://www.toyotahome.co.jp/kyoten/?ad_cd=hometag
【カタログ請求はこちら】https://www.toyotahome.co.jp/s/catalog/list/?ad_cd=hometag