玄関は家を訪れた人が最初に踏み入れる空間であり、玄関の雰囲気が家の印象を決めるといっても過言ではありません。注文住宅を検討している人の中には、おしゃれな玄関ホールに憧れている人も多いのではないでしょうか。
玄関をおしゃれにしてくれるのが「吹き抜け」です。吹き抜けというとリビングのイメージがありますが、玄関に取り入れることで明るく開放的な空間を演出できます。しかし、メリットだけでなくデメリットも押さえておかないと、いざ暮らし始めてから後悔することもあるでしょう。
この記事では「玄関を明るく開放的な空間に仕上げたい」「おしゃれでゴージャスな雰囲気の玄関にしたい」という人向けに、吹き抜けのある玄関のメリット・デメリットとおしゃれに仕上げるための設計時の注意点を解説します。トヨタホームが手がけた施工事例も紹介するので、憧れの吹き抜けがある玄関ホールのイメージをつかんでみましょう。
吹き抜けは「リビング」だけじゃない!「玄関」への設置も人気
玄関は家を訪れたゲストの滞在時間こそ短いですが、玄関に踏み入れるだけで家の中には入らない人も多くいます。家を訪れたほとんどの人が目にする玄関は「家の顔」ともいわれ、建物の印象を大きく左右する大切な空間です。
そんな玄関を好印象なものにしてくれるのが吹き抜けです。吹き抜けはリビングに設置する例が多いですが、実は玄関に取り入れる家も少なくありません。玄関に吹き抜けをつけると視覚的に広く感じるうえ、高い窓から最高ができるので明るくなります。
ドアを開けた瞬間に明るく開放的な玄関が目に入れば、訪れた人におもてなしの気持ちを示すこともできるでしょう。
吹き抜け玄関にするメリット
玄関に吹き抜けをつくると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つのメリットを解説します。
抜けのある開放的な空間になる
玄関に吹き抜けを設ける1つ目のメリットは、吹き抜けで縦方向に空間の広がりをつくることで開放感が生まれる点です。物理的に空間が広がるのに加え、訪れた人の視線が高い天井へ向かうため、視覚的な抜けを生み出して広さを印象付けられます。
「家の顔」である玄関にゆとりが生まれれば、家全体が余裕のある印象になるでしょう。
高い位置から採光することで明るくなる
日当たりの悪い場所や狭い場所に玄関を設置しなければならない場合、高い位置からの採光を確保できるというのも玄関吹き抜けを設ける大きなメリットになります。日当たりが悪くても高いところにある窓から自然光が入ってくるので、照明をつけなくても明るい玄関を実現できるでしょう。
また空間が明るくなることで、視覚効果によりますます広さを感じやすくなるのもポイントです。縦空間の広がりがもたらす開放感も相まって、広々とした玄関を演出できます。
風通しが良くなる
玄関の吹き抜けに小窓を設置すると玄関が風の入口となり、家全体に風の通り道ができます。吹き抜け玄関の小窓によって、家全体の風通しが良くなるのです。
玄関は砂やホコリ、靴のニオイなどが溜まりやすいにもかかわらず、一般的に換気が難しい場所です。吹き抜けの小窓を開ければ玄関のこもった空気が上方へ抜け、効率的に換気ができるでしょう。
窓を増やすと防犯面が心配になりますが、高いところの窓なら開けっぱなしでも防犯性を確保できます。
玄関のデザイン性が高まる
玄関に吹き抜けを設けると、空間デザインの幅が広がってデザイン性が高まるというメリットもあります。例えば、吹き抜け部分におしゃれなペンダントライトを設置したり、正面にスケルトン階段を設置して視界の抜けを確保したりといった具合です。
通常の玄関はスペースが限られているので、効率性を重視したデザイン性に乏しい空間になりがちです。吹き抜けによって内装にこだわりをプラスできれば、家をよりおしゃれに見せられます。吹き抜け玄関と相性の良い間取りアイデアは、あとの章であらためて紹介します。
吹き抜け玄関にするデメリット
玄関に吹き抜けをつくることは、メリットばかりではありません。以下で紹介するデメリットも踏まえて、吹き抜けを設置するかどうか総合的に判断する必要があります。
吹き抜けとつながっている部屋の温度が下がりやすい
玄関に吹き抜けを設けると、吹き抜けを通してつながっている部屋の温度に影響が出やすい点もデメリットです。
玄関は出入りのたびに開け閉めするため、外気が室内に入りやすい空間といえます。おまけに全館空調でない限り、玄関には冷暖房を設けないケースが多いので、そもそも室温が外気温に左右されやすいのです。
冬場は玄関を開けたときに入ってきた冷気が吹き抜けを通じて居室に回ってしまい、部屋の温度が下がりやすくなります。反対に夏場は外の熱気が玄関に入ってくるので、吹き抜けにつながっている部屋の温度が上がりやすくなるでしょう。冷暖房効率が低下し、夏場や冬場の光熱費が高くなることも考えられます。
※全館空調に関する情報は2023年11月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
2階の居住スペースが減る
これは玄関の吹き抜けに限った話ではないですが、吹き抜けで縦の空間をつなげると必然的に上の階の床面積が圧迫されます。単にスペースが少なくなるだけでなく、吹き抜けによって間取りに制約が生じる場合もあるでしょう。
視覚的な広がりを確保するために、必要な居住スペースを削ってしまっては本末転倒といえます。面積に余裕がある家であればそれほど問題はありませんが、都市部の狭小住宅で吹き抜けを取り入れたい場合は十分な検討が必要です。
高い位置のメンテナンスに手間がかかる
玄関に吹き抜けを設けると高い位置に窓や照明を設置することになるため、窓の掃除や電球の交換などのメンテナンスに手間がかかってしまいます。自分の手が届く範囲であれば自力で対応可能ですが、脚立を使っても届かないような場所は業者に依頼するほかありません。吹き抜けを設置する際は、メンテナンス費用がかかる可能性も考慮しておきましょう。
※費用に関する情報は2023年11月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
吹き抜け玄関をおしゃれにする間取りアイデア
吹き抜けを設けた明るく開放的な玄関は、アイデア次第でさらにおしゃれな空間にレベルアップ可能です。ここでは吹き抜け玄関をよりおしゃれにする間取りアイデアを紹介します。以下のアイデアを参考にして、家の雰囲気を象徴するような吹き抜け玄関を目指してみてはいかがでしょうか。
素材や形状にこだわった「スケルトン階段」
帰ってきてからの動線を考慮して、玄関に階段を設けるケースも多いことでしょう。吹き抜け玄関に設置する階段はオープン型のスケルトン階段を選ぶのがおすすめです。蹴込み板がないスケルトン階段は視界を遮らないため、吹き抜けが生み出す明るさや開放感を最大限生かすことができます。
スケルトン階段は素材や形状などにこだわったデザイン性の高いものも多く、設置することで「家の顔」に独自性のあるアクセントをつけられます。
視覚が抜ける「中庭」
中庭も吹き抜け玄関との相性が良い空間です。玄関を入った正面の窓から中庭が見えるような配置にすることで、玄関に入った瞬間に視線の抜けが生まれます。吹き抜けで縦の広がりを確保するとともに中庭への抜けによって奥行きもプラスされ、より明るく開放的な玄関になるでしょう。
中庭に面する窓を床レベルまである大開口のものにすれば、玄関が中庭のほうまで続いているような印象を与えられます。また植栽やオブジェなどを配置して、ホテルライクな質の高い玄関を演出するのもおすすめです。
空間のアクセントになる「ペンダントライト」
天井からペンダントのように吊るす照明を「ペンダントライト」といいます。ペンダントライトはシンプルなものから装飾の華やかなものまで種類が豊富で、デザイン性の高いものが多いのが特徴です。おしゃれなペンダントライトは照度がそれほど高くないことも多いですが、玄関ならしっかりした明るさが不要なので問題ありません。
開放感のある吹き抜け玄関におしゃれなペンダントライトを吊り下げれば、空間をおしゃれに彩るアクセントになります。
大空間の吹き抜き玄関ならトヨタホームの鉄骨ラーメンユニット構造がおすすめ
玄関は家を訪れた人が必ず踏み入れる空間であり、その先に広がる室内の印象を大きく左右する「家の顔」ともいうべき大切な場所です。玄関に吹き抜けを設けることで、暗くなりがちな玄関を明るく開放的な空間に仕上げられます。スケルトン階段や中庭、ペンダントライトなどと組み合わせて、こだわりが詰まったおしゃれな玄関をつくってもよいでしょう。
吹き抜けのある大空間の玄関をつくるには、大開口を設けても耐震性や耐久性を維持できる強固な建物構造が不可欠です。トヨタホームの鉄骨ラーメンユニット構造は、高層ビルにも採用されている耐震性・耐久性に優れた建物構造です。頑丈な鉄の柱と梁を強固につなぐ「強接合」技術によって組まれた鉄骨ラーメンユニットを用いることで、建物の安全性を確保しつつも無柱の大空間を実現できます。
さらに、室内全体を快適な温度に保つ全館空調を併せて導入することで、外気の影響を受けやすいという吹き抜け玄関のデメリットの解消も期待できるでしょう。
吹き抜けのある大空間の玄関を取り入れた注文住宅に興味がある方は、ぜひ無料のカタログ請求をご利用ください。仕上がりや技術を実際にこの目で確かめたいという方は、お近くの展示場でお待ちしています。
※耐震や全館空調に関する情報は2023年11月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
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