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2023.12.31

狭小住宅に中庭をつくるメリット・デメリット、間取りのコツや建築実例も紹介

狭小住宅に中庭をつくるメリット・デメリット、間取りのコツや建築実例も紹介

狭小住宅に中庭をつくるメリット・デメリット、間取りのコツや建築実例も紹介

土地代の高い都市部に注文住宅を建てるとなると、狭小住宅を中心に検討する人も多いことでしょう。しかし、せっかくの念願のマイホームなのだから、狭小住宅でも狭さを感じず快適に暮らしたいですよね。

そんな人におすすめしたいのが「中庭」を取り入れた間取りアイデアです。中庭を設けると視線が抜けて広さを感じられるうえ、採光や風通しの確保にも有効です。

この記事では、都市部に狭小住宅を建てたいけれど狭さは感じたくないという人へ向けて、狭小住宅に中庭をつくるメリット・デメリットを解説します。あわせて、中庭のある家の間取りのコツ、建築実例も紹介します。この記事を読んで狭小住宅で暮らすイメージを膨らませてみましょう。

狭小住宅に中庭をつくるメリット

狭小住宅に中庭をつくることによるメリットは多くあります。代表的なものを5つ紹介しますので、順番に見ていきましょう。

プライバシーが守られる

狭小住宅は都市部の建物が密集する地域に建っており、隣家との距離が近いケースが多いでしょう。庭をつくったとしても、前面の道路や隣家からの視線が気になるかもしれません。

このような場合でも、外部の視線を遮るように、建物の内側に中庭をつくればプライバシーの守られたアウトドア空間を実現できます。天気のよい日にはカーテンや窓を開け放ち、自然を楽しみながら過ごすこともできるでしょう。

なお、中庭を設けるには、建物をロの字型、コの字型、L字型のいずれかに設計します。4面すべてを壁で囲うロの字型は最もプライバシーを確保できますが、圧迫感が生まれてしまったり、居住スペースが狭くなってしまったりします。狭小住宅には、コの字型やL字型がおすすめです。

都会暮らしでも自然を感じられる

都会暮らしでも自然を感じられる

中庭を設けることで、都会にいながら自然を感じられる点もメリットです。

都市部の住宅密集地は交通や買い物などの利便性は高いものの、恵まれた自然環境は期待できないかもしれません。その点、中庭にシンボルツリーなどの植栽を設置すれば、都市部の住宅でありながらも自然を身近に感じられるでしょう。

さらに各階の中庭に面した場所に窓をつければ、どのフロアからでも中庭を眺められます。常に表情を変える樹木によって、移ろいゆく季節を感じながら生活できるでしょう。

家中に明るい光を取り込める

都市部の住宅密集地にある狭小住宅は、隣家が近接しているため外部に向けて大きな窓を設置しにくいケースが大半です。また周囲に高い建物が建っていると、日当たり自体があまり良くないこともあるでしょう。

家の内部に中庭を設ければ、中庭に面した部分を窓にして上部から自然光を取り込むことができます。コの字型やL字型の建物の場合は、中庭の窓から風も入ってくるので、家中の風通しも良くなるでしょう。

家族がくつろげるスペースになる

狭小住宅は限られた敷地を最大限活用するため、敷地面積いっぱいに家を建て、そもそも庭は設けないことが多いです。そのような狭小住宅でも工夫して中庭を設ければ、都会の喧騒から少し離れた家族だけのくつろぎスペースとして活躍するでしょう。

中庭に設けたウッドデッキとリビングが一体的になるよう整備すれば、近年人気の高まるアウトドアリビングにも活用可能です。家族でバーベキューをしたり、ちょっとした日光浴を楽しんだりできます。

また、子どもや犬、猫を遊ばせても外に飛び出す心配がないので、安心して遊ばせられます。各部屋から中庭を見通せる間取りであれば、料理や掃除などの家事をしながらでも、子どもやペットが遊ぶ様子を室内から見守れるのも魅力です。

開放感のある空間をつくれる

狭小住宅は限られたスペースしかないため、部屋を細かく壁や間仕切りなどで区切らなければならず、どうしても狭さを感じやすいのが課題です。狭小住宅でも開放的な空間を演出するには、視線の抜けがポイントとなります。

中庭を設けて、面する部屋に窓をつければ、室内から窓を通して中庭に視線が抜けます。窮屈な印象のある狭小住宅でも奥行きを感じられるようになり、ゆったりと過ごせるようになるでしょう。また自然光で部屋が明るくなることによっても、開放感を得やすくなります。

その他にも、吹き抜けやスキップフロアなどを取り入れて間仕切りを極力減らすことも効果的です。

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狭小住宅に中庭をつくるデメリット

狭小住宅に中庭をつくることは、メリットばかりではありません。次に紹介するデメリットも把握したうえで、中庭を取り入れるかどうかを判断することが大切です。

建築コストが高額になりやすい

建物はシンプルな箱型の形状にするのが最も建築コストを低く抑えられます。中庭を設置すると建物の凹凸や外壁の面積が増え、材料費と共に建築コストが増します。土地代や建築費を抑えるために狭小住宅にしても、中庭の設置によってコストが高くなってしまうのです。

さらに、中庭のある家は形状が複雑になることから、耐震性の補強工事が必要になります。中庭は水が溜まりやすいので排水設備も必要になるほか、外構の整備にもコストがかかるため、費用に注意しながら計画しましょう。

断熱性が下がる

中庭を設置すると建物の断熱性が下がりやすいのもデメリットです。

狭小住宅はコンパクトなつくりであることから、高気密高断熱の家であれば一般的に冷暖房効率がよいとされます。しかし、中庭をつくることで窓の数が増えます。外気に直接触れる窓は、家のなかでも特に熱エネルギーが入ったり逃げたりしやすい部分のため、中庭をつくることで断熱性が下がってしまうのです。

断熱性が下がると熱が外に出やすくなることに加え、外からの冷気や熱気が入りやすくなります。冷暖房効率が落ちることで、光熱費に影響を与えかねません。

中庭と多くの窓を設置するのであれば、断熱性確保のためにペアガラスやトリプルガラス、樹脂サッシなどを取り入れるといった高断熱にするための工夫を検討しましょう。

家事や生活動線が長くなる

中庭を設置すると、家事動線や生活動線が長くなりやすいというデメリットもあります。

狭小住宅では上階のほうが日当たりや風通しが良いことから、2階リビングを中心に水回りや物干しコーナーを設置する間取りが多くなっています。家事動線や生活動線をコンパクトにまとめることで、面積が限られるなかでも暮らしやすさを確保しているのです。

しかし、中庭を設けることで建物の形状が複雑になると、そこを避ける動線にしなければなりません。シンプルな四角い建物よりも部屋移動の距離が長くなり、間取りによっては不便に感じる可能性があります。

中庭の排水対策とメンテナンスが必要

狭小住宅の中庭は一般的に1〜2坪程度と言われています。排水対策をしっかりとしていない状態で大量の雨が小さな中庭に流れ込むと、雨水の逃げ場がなくなって中庭にあふれてしまうことが危惧されます。特にロの字型の中庭は四方を建物に囲まれているので注意が必要です。

そのため、中庭には排水経路を設けることが必須です。また、放置しておくと枯葉などで詰まって雨水の排水ができなくなってしまいますので、定期的な排水経路のメンテナンスも行いましょう。メンテナンスを怠ると、中庭に湿気がこもって虫やカビの発生にも繋がりかねません。

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中庭のある狭小住宅の間取りのコツ

狭小住宅に中庭を設置するにあたっては、メリットを最大限活かしながらデメリットを軽減することが大切です。そこで、中庭のある間取りを考える際に意識したい間取りのコツを紹介します。

家族がアクセスしやすい位置に中庭を配置する

せっかく面積を割いて中庭を設置するなら、日常的に活用したいものです。利用シーンを増やすには、家族がアクセスしやすいところに中庭を配置するようにしましょう。

たとえば、リビングから自由に出入りできる場所にあれば、セカンドリビングやアウトドアリビングとしての利用が可能です。子どもやペットの遊び場として、日常的に使う場所にすることもできます。

できれば中庭にはタイルまたはウッドデッキを設置し、室内の床からフラットに出入りできるようにすると、中庭へのアクセス性が向上して使いやすくなるでしょう。

できるだけ室内の空間を区切らない

ただでさえ床面積が限られている狭小住宅に中庭を取り入れれば、自ずと居住スペースが減ってしまいます。そこにさらに廊下や通路を設置すると、いっそう生活スペースを圧迫しかねません。

そのため、中庭のある狭小住宅ではできるだけ空間を区切らない間取りを意識しましょう。廊下をできるだけ少なくし、スキップフロアなどで緩やかに仕切ることで狭さを感じにくくなります。仕切りのない空間は視覚的にも広く感じるので、狭小住宅にありがちな圧迫感も低減されるでしょう。

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中庭のある狭小住宅の建築実例

中庭のある狭小住宅の建築実例

最後に、トヨタホームが手がけた注文住宅のなかから、都市部で中庭のある3階建て狭小住宅の建築実例を1つ紹介しましょう。

こちらの住宅は埼玉県の住宅密集地に建っており、土地の敷地面積は36.51坪です。3世代7人が暮らす二世帯住宅にしては少々手狭な土地ですが、3階建てにすることで延べ床面積約66坪と十分な居住スペースを確保しています。

中庭を設置することで、隣家が近い住宅密集地にありながら、自然光がふんだんに入ってくる明るく開放的な住まいを実現しました。中庭の吹き抜けに面した2階リビングを中心に、快適な空間で家族7人が楽しくにぎやかに暮らしています。

中庭のある狭小住宅の住まいの実例:埼玉県/H様・I様邸

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都市部の狭小住宅でも中庭のある住まいが手に入る!まずはトヨタホームに相談しよう

スペースの限られた都市部の狭小住宅でも、中庭を設置することで日当たりや風通しの確保など多くのメリットが期待できます。一方で居住スペースの減少、建築コストの高さ、耐震性や強度の問題などデメリットが存在するのも事実です。狭小の注文住宅を建築する際は、中庭のメリット・デメリット両面を比較したうえで設置を検討しましょう。

数多くの注文住宅を手がけてきたトヨタホームは、3階建て狭小住宅をはじめ、都市部の狭小地でも快適に暮らせる住まいのアイデアが豊富です。中庭のある住宅で理想の暮らしを実現したい方はぜひトヨタホームへご相談ください。

まずは無料のカタログ請求、もしくはお近くの展示場へのご来場をお待ちしています。

【全国のトヨタホーム展示場を探す】https://www.toyotahome.co.jp/kyoten/?ad_cd=hometag

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