土地面積が限られる都市部を中心に高いニーズを誇るのが、「3階建ての狭小住宅」です。スペースに限りのある中でも、近年のトレンドである室内外を一体化させる中庭を設けたいと考える人もいるのではないでしょうか。
特に二世帯住宅に中庭を設けると、生活ゾーンの緩衝スペースとしての役割も果たします。二世帯で暮らす場合、中庭を取り入れると暮らしやすさがアップするでしょう。
この記事では、中庭のある3階建て注文住宅の建築実例、二世帯住宅の間取りプランを紹介します。後半では3階建てで中庭をつくるメリット・デメリットも解説するので、この記事を参考に、ぜひ自分たちのライフスタイルに適した3階建て注文住宅を具体的にイメージしてみましょう。
※トレンドに関する情報は2023年12月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
中庭のある3階建て注文住宅の建築実例
さっそく中庭のある3階建て注文住宅の実例を見ていきましょう。ここでは、トヨタホームが手がけた注文住宅のなかから実際の建築実例を3つ紹介します。
ウッドデッキを設置したコの字型中庭のある3階建て
最初に紹介するのは、ウッドデッキを設置した大きなコの字型中庭のある3階建ての住宅です。1階のリビングダイニングと和室から自由に出入りすることができ、家の中と外をフラットにつないでいます。ウッドデッキの中央にあるシンボルツリーが育っていけば、上階の部屋からも緑を眺めることができるでしょう。
この家には、玄関と和室をつなぐ位置にもう1つ小さなコの字型の中庭が設置されています。ここにも植栽があり、暗くなりがちな玄関の明るさと視界の抜けを確保しています。
吹き抜けの中庭と2階LDKにテラスを併設した3階建て
2つ目に紹介するのは、面積が限られた都内の敷地に建てられた3階建て住宅の実例です。2階のLDKは、吹き抜けの中庭とテラスに面しており、太陽の光が優しく降り注ぎます。
バルコニーは外から見えない構造になっているものの、中庭からの吹き抜け部分がガラスの仕切りになっており、閉鎖的な印象がありません。憩いのアウトドアリビングとして機能しています。
中庭からの光で明るく心地よい3階建て二世帯住宅
3つ目に紹介するのも、都市部の住宅密集地に建つ3階建て住宅の実例です。こちらは3世代7人が暮らす二世帯住宅です。
玄関や生活スペースが分かれた完全分離型ではなく、玄関・2階リビングを共有しつつ、1階と3階に各世帯のプライベートゾーンがあるつくりです。2階のリビングダイニングに接した部分が中庭からの吹き抜けとなっており、そのまま3階まで空間がつながっています。
これにより1階と3階のプライベート感を保ちつつ、いつでもお互いの存在を感じられるでしょう。このように、中庭が親・子世帯の程よい距離感を演出するのに一役買ってくれるのです。
中庭のある3階建て注文住宅の間取りプラン
続いては、中庭のある3階建て注文住宅の間取りプランを紹介します。
こちらのプランの特徴は、コの字型の中庭の3面が建物になっているのではなく、1面がガレージになっている点です。インナーガレージとつなげることで風通しのよい中庭を実現しています。
中庭の上部は吹き抜けになっており、2階のLDKをはじめ1〜3階すべての居室が吹き抜けに面する間取りです。吹き抜けからの日差しが届くので、どの部屋も抜群の採光を確保できます。
3階建てに中庭をつくるメリット
ここまで実例を紹介してきましたが、3階建てに中庭をつくるメリットをあらためて確認していきましょう。
各部屋に光が差し込む
都市部に建つ3階建て狭小住宅の場合、周囲を建物に囲まれていて採光の確保が難しいケースが多くみられます。こうした立地でも、建物の中央に中庭を設置すれば上部からの自然光により採光を確保できます。
1階から3階の中庭・吹き抜けに面した部分に居室と窓を設置すれば、どの部屋にも自然光が入って明るく開放的な空間を演出できるでしょう。特に、間口が狭く南北に細長い土地に建つ3階建てに設置すれば、日差しの届きにくい北側の部屋にも自然光を取り入れることができて快適性がアップします。
風通しも良くなる
都市部の3階建て狭小住宅は、周辺にも同じような3階建て住宅が建ち並んでいることが多く、1階部分は日当たりだけでなく風通しが悪い場合もあります。
こうした1階部分の風通しを確保するのにも、中庭の設置が効果的です。中庭を通して外気を取り込めるので、中庭に面した部屋の窓を開放すれば家全体に心地のよい風が吹き抜けます。また、中庭自体の風通しも良くなり湿気対策にも有効です。虫やカビの発生予防にもつながります。
こちらの記事では、3階建て狭小住宅の間取りアイデアを紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
3階建て狭小住宅を建てるとどんな間取りになる?実例やおすすめアイデアも紹介
視線が抜けて空間を広く感じやすくなる
狭小住宅はスペースが限られているため、どうしても圧迫感が生じやすいのが難点です。圧迫感を軽減し、広く快適なイメージの家にするにも中庭の設置が向いています。
空間の圧迫感を軽減する方法としては、吹き抜けを取り入れて天井を高くするのが一般的です。狭小住宅でも開放的になりやすいことから取り入れる実例が増えています。
同様に、中庭を設置するとき屋外と室内が一体的になるよう設計することで、縦方向だけでなく横方向にも空間の広がりを感じられるようになります。外に視線が抜けるので、視覚的にも広さを感じやすくなるでしょう。
シンボルツリーの植栽で自然が身近に感じられる
敷地面積が限られる狭小住宅では敷地いっぱいに建物を建てることが多く、庭のない家が大半でしょう。植栽がないと自然や季節の移ろいを感じにくくなります。
中庭にシンボルツリーを1本植えるだけで、木の変化を通して四季を楽しめて、自然を身近に感じられるようになるでしょう。先ほどの建築実例のようにウッドデッキの中庭にシンボルツリーを植えれば、メンテナンスに大きな手間をかけることなく、自然を感じられる環境を整えられます。
二世帯住宅の緩衝スペースになる
3階建て住宅は、都市部の狭小地でも十分な居住面積を確保できるのがメリットです。そのため、二世帯で暮らすために3階建てを建てるケースもあるでしょう。
二世帯住宅で問題になりやすいのが親世帯・子世帯の間の距離感です。ゆるくお互いの存在を感じつつも、普段の生活やプライベートはしっかりと確保したいと考える人も多いはずです。敷地を共有するなか、どのように生活空間を仕切るかが課題になります。
左右で世帯を分離する場合には二世帯住宅の中間部分に中庭を設けることで、両世帯のエリアにまんべんなく採光と通風を確保できます。それぞれの世帯の心理的な緩衝スペースにもなるでしょう。
上下階で世帯を分離する場合も、生活空間は完全に分けながらも中庭と吹き抜けでゆるやかな空間のつながりを確保できます。中庭の存在が、適度な距離感のある二世帯住宅を実現してくれるのです。
3階建てに中庭をつくるデメリット
反対に3階建てで中庭をつくるのにはデメリットも存在します。メリット・デメリットを比較検討し、ライフスタイルに適した間取りの家にしましょう。
建築費用が高くなる
2階建てに比べて建築費が高くなる傾向にある3階建てですが、中庭を設けるとなると建物の形状が複雑になるため、さらに建築費が高くなる可能性もあります。建物の形状はシンプルな箱型が最も建築コストを低く抑えられ、凹凸の多い形状になるほど価格は高くなるのです。
生活動線が複雑になる
3階建ての住宅は、階段の多い生活動線になります。日常生活において上り下りが増えるため、歳を重ねるにつれて身体的な負担が大きくなるでしょう。中庭を建物の中央に配置すると、中庭を中心に回遊する生活動線となって移動距離が長くなるため、いっそう移動の負荷がかかるかもしれません。
間取りによっては効率の悪い生活動線になってしまう可能性もあります。3階建てで中庭を設置する際は、生活動線もしっかり意識したうえで間取りを計画しましょう。
耐震性が確保できない
3階建て狭小住宅の場合、縦に細長い形状になることが多いため、地震で揺れやすいのが構造上のデメリットです。中庭に面して窓を多く配置するとなれば壁が少なくなるため、より耐震性が損なわれやすくなります。
3階建てで中庭を設けるのであれば、通常の住宅以上に耐震性の高い工法での家づくりが求められるでしょう。
※耐震性に関する情報は2023年12月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
3階建て住宅の間取りアイデアが豊富!まずはトヨタホームに相談してみよう
都市部の3階建て狭小住宅で生じやすい採光や風通しの問題は、中庭を設けることで解決できる可能性があります。なかでも3階建ての二世帯住宅を建てる場合、中庭が親世帯・子世帯の緩衝スペースとしての役割も果たし、二世帯住宅ライフを良好なものにしてくれるでしょう。
ただし、中庭を設けることで生活動線が複雑になったり、耐震性が損なわれたりといった問題も発生します。
こうした問題を解消し、中庭のある快適な3階建ての住宅を実現したい人にはトヨタホームでの家づくりがおすすめです。トヨタホームは都市部の限られたスペースにおける暮らしやすい3階建ての家づくりも得意としており、中庭はもちろんのこと、ガレージやスキップフロアなど居住性を向上する間取りアイデアを豊富に揃えています。
独自の鉄骨ラーメンユニット構造を用いることで、3階建てで心配な耐震性もしっかりと確保しています。大開口窓を設けた開放的な空間も安心して設置できます。
トヨタホームによる3階建ての家づくりが気になったら、無料のカタログ請求、またはお近くの展示場へご来場をお待ちしています。
※耐震性に関する情報は2023年12月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
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