#タグで
つくる
暮らし

2024.02.28

鉄骨住宅で後悔しやすいポイントとその対策!木造住宅との違いも解説

鉄骨住宅で後悔しやすいポイントとその対策!木造住宅との違いも解説

鉄骨住宅で後悔しやすいポイントとその対策!木造住宅との違いも解説

注文住宅を建てるにあたり、「木造住宅か鉄骨住宅か…」と迷う人は多いでしょう。最近の家づくりは、大開口窓に吹き抜けの大間口など開放的な空間づくりが人気です。そのため、自由な間取りができる鉄骨住宅を選ぶ人も増えています。とはいえ、鉄骨住宅で家づくりをした人からは「後悔した…!」といった声も聞こえてきます。

この記事では、鉄骨住宅で家づくりをしたいものの後悔したくない人向けに、鉄骨住宅を建てる際の注意点やその対策について解説します。木造住宅との違いも解説しますので、どちらの構造がご自身の理想の住まいに合っているのか考えてみましょう。

そもそも「構造」とは何か?

構造とは、建物を支える骨組みのことです。建物の中で一番重要な部位であり、一度つくると変えることができません。構造を形成する土台や柱、梁、筋交いなどを構造材と呼び、各材料や部材を組み合わせて建物を支えます。

構造は大きく分けると木造(W造)、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の4つです。このうち住宅建築に用いるのは、木造または鉄骨造が一般的です。選ぶ構造によって実現できる間取りや暮らし、住み心地に大きく影響するため、以下でくわしく解説します。

鉄骨住宅

鉄骨住宅

鉄骨住宅は、梁や柱などの骨組みに鉄骨を用いた住宅を指します。S造住宅と記載されることもありますが、これは「鋼」を意味する「steel(スチール)」の頭文字を取ったものです。

鉄骨造は、使用する鋼材の厚みが6mm未満は軽量鉄骨造、6mm以上は重量鉄骨造というように、2種類に分類されます。戸建て住宅で鉄骨造といえば軽量鉄骨造を採用し、重量鉄骨は3階建て以上のビルや集合住宅などが一般的ですが、なかには重量鉄骨で戸建てを建てるケースもあります。なお、鉄骨柱の太さはハウスメーカーによって異なるので、比較検討が必要です。

木造住宅

木造住宅は、主要な構造体となる柱や梁、壁などに木材が使われた住宅のことです。木造住宅に使われる工法は、木造軸組工法(在来工法)とツーバイフォー(2×4)工法 に分けられます。

木造軸組工法は、日本古来の建築工法で「在来工法」とも呼ばれており、柱と梁で補強しながら骨組みを築きます。壁が少なく面で建物を支えないため、間取りの自由度が高く理想の空間をつくりやすい工法です。ただし高い技術が求められるため、職人の質に仕上がりが左右されやすいといえます。

一般的にツーバイフォー(2×4)工法と呼ばれる後者は、建築基準法上では「枠組壁工法」という工法です。柱や梁を使用せず、床・壁・天井で構成する6面体を基本の構造体として住宅を建てます。鉄骨構造と比べると施工期間を短縮できるうえ、耐火性や気密性、省エネルギー性が高いなどのメリットがあります。

木造住宅と鉄骨住宅との違い

木造住宅と鉄骨住宅では構造体に使用される素材が異なり、木造住宅は軽量ですが、鉄骨住宅は重量があります。土地の状態によっては地盤改良工事が必要になるため、建築予定地の地盤が弱い場合は木造がベターです。

また、木造住宅は工務店など比較的中小規模の会社でも施工できるものの、鉄骨住宅は基本的に大手メーカーでなければ取り扱いできません。しかも、鉄骨住宅は建築現場での加工が難しく、材料を工場で加工するため建築コストが高めです。その点、木造住宅は建築現場で加工できるため、コストを抑えやすい特徴があります。できるだけ建築コストを抑えたいなら木造住宅がおすすめです。

建築実例集プレゼント遷移バナー

鉄骨住宅のメリット

鉄骨住宅のメリット

鉄骨住宅ならではのメリットが多くあります。しっかり押さえて後悔のない家づくりをしましょう。

開放的な空間がつくれる

鉄骨住宅の骨組みは、木材より強度に優れる鉄を使っているため、木造に比べて少ない柱や梁で住宅を支えます。柱や梁が少なければ、開放的な空間をつくりやすいのです。特に重量鉄骨造で用いられる鉄骨ラーメンユニット工法の住宅は、強度が高いため柱と柱の距離を長くすることができます。大空間LDKのある住まいにしたい人、大開口窓を設置したい人など、開放的な家づくりを目指す人ほど鉄骨住宅がおすすめです。

工場生産で品質が安定している

工場生産で品質が安定している

鉄骨住宅に使用する部材は、工場で生産するため品質が安定しています。完成形に近い状態まで工場で生産し、現場で組み立てるユニット工法の場合、職人の技術力による差が生じるリスクはほとんどありません。屋外作業の期間が長いほど、雨や雪などの影響によって劣化する恐れがありますが、工場生産なら天候の影響を受けず品質の高さを保てます。

耐震性や耐久性が高い

鉄骨住宅は木造住宅よりも耐用年数が比較的長く、材料の強度も高いため、耐震性や耐久性に優れた構造です。地震発生時は、鉄骨が変形して地震のエネルギーを吸収するため、倒壊リスクを軽減できます。

せっかく家を建てるなら、安心感のある家で長く暮らしたい人は多いでしょう。トヨタホームの鉄骨住宅なら最長60年の長期保証付きのため、次の世代も安心して暮らせます。

建築工期が短い

鉄骨住宅に使う部材や部品は、基本的に自社工場で生産したものを現場に搬入するため、作業工数が少なくなり、短い工期での建築が可能です。たとえば、骨組みを工場で生産するプレハブ工法の軽量鉄骨造は、現場での加工が必要なく作業工数を削減できます。工期の短縮は人件費などの削減にもつながり、トータルのコストを下げられます。

家の資産価値が下がりにくい

鉄骨住宅は木造住宅に比べて頑丈なつくりになっているため、経年劣化があまりなく資産価値が維持されやすいこともメリットです。また、鉄骨構造は火災や地震による損害リスクが小さく、火災保険や地震保険の保険料も安く設定されています。住宅の維持には相応のコストがかかりますが、鉄骨住宅ならランニングコストを低く抑えることが可能です。

建築実例集プレゼント遷移バナー

鉄骨住宅のデメリット

鉄骨住宅はたくさんのメリットがあるものの、その裏返しとなるデメリットもあります。住み始めてから後悔しないように、デメリットを把握しておきましょう。

坪単価が木造住宅より高い

鉄骨構造は木造住宅より坪単価が高く、建築費が高くなりやすい点に注意が必要です。国土交通省「建築着工統計調査 2022年度」によると、木造住宅は坪単価約62.7万円である一方、鉄骨住宅は坪単価約102.3万円でした。延床面積30坪の住まいを建てる場合、木造住宅は1,881万円であるのに対して、鉄骨住宅は3,069万円となり、木造住宅よりも鉄骨住宅のほうが約1,200万円も高くなります。

夏は暑く冬は寒い

鉄骨は熱の伝導率が高く、外気温の影響を受けやすいデメリットがあります。夏は暑く、冬は寒い家になりやすいため、断熱対策をしっかりと行いましょう。断熱対策を疎かにすると冷暖房効率が低い家になり、想定していた光熱費よりも高くなる恐れがあります。

大掛かりなリノベーションに対応できる施工会社が少ない

鉄骨住宅は、施工会社独自の構造計算と工法によって建てられるため、将来的に大掛かりなリノベーションができない可能性があります。建築した施工会社への依頼が一般的ですが、場合によっては対応できないかもしれません。そうなれば別の施工会社に依頼することになりますが、間取りの変更など、鉄骨の構造にさわるリノベーションに対応できる会社は限られます。そのため、リノベーションの実績が豊富な施工会社を探すか、既存の構造を変更しないリフォームを検討する必要があるでしょう。

場合によっては地盤改良による基礎工事が必要になる

鉄骨住宅は木造住宅よりも重量があり、地盤が弱いと地盤改良による基礎工事が必要です。地盤改良が必要になると、費用が上乗せになるほか工期も延びてしまいます。注文住宅の購入を土地選びから始めるなら、地盤にも注目しましょう。

固定資産税の評価額が下がりにくい

経年劣化しにくく資産価値が維持されやすい鉄骨住宅ですが、裏を返せば固定資産税の評価額が下がりにくいデメリットがあります。鉄骨住宅の固定資産税評価額は木造住宅よりも高い傾向にあり、固定資産税と都市計画税の負担額が増える可能性が高いです。ただし、一定の条件を満たすと優遇措置を受けられ、建物にかかる固定資産税は最大で2分の1になります。

建築実例集プレゼント遷移バナー

鉄骨住宅で後悔しやすいポイントとその対策

鉄骨住宅のメリット・デメリットを踏まえたうえで、鉄骨住宅を建てた人が後悔しやすいポイントとその対策について解説します。

遮音性が低く、音漏れが気になる

鉄骨住宅は木造住宅同様に遮音性が低く、外の騒音や自分の家で発生する音が気になりがちです。イメージよりも音漏れが大きいとストレスを感じてしまい、鉄骨住宅にしたことを後悔する人もいるかもしれません。しかし、音漏れの問題で鉄骨住宅を諦める必要はなく、以下の対策で解決できます。

家の気密性をアップさせる

家のすき間をできるだけなくせば音が通りにくくなるので、外壁と内壁の間に気密シートや断熱材を敷き詰めるなど気密性と断熱性を高める方法が有効です。開口部からも音が漏れやすいため、樹脂サッシや片開きの玄関ドアを採用し、窓は少なめを基本として検討するとよいでしょう。ただし、気密性向上による音漏れの軽減は副作用的な効果であり、本来の目的は住まいの快適性を高め、冷暖房効率の向上や光熱費を削減することです。

気密性と断熱性に優れた住宅を建てるなら、Ua値(外皮平均熱貫流率)も押さえておきましょう。Ua値とは、熱がどのくらい家の外に逃げやすいかを表す数値です。建物の外皮(外壁・屋根・床の面積の合計)から熱が逃げる平均値を示し、数値が小さいほど断熱性が高いとされています。住心地のよい家にするためには、最低でもZEH基準の断熱性能であるUA値0.6以下を目指す必要があり、それ以下でないと長期優良住宅の認定は取得できません。

結露が発生しやすい

鉄骨住宅は寒暖の差によって室内への影響が出やすく、木造住宅に比べて室内結露が発生しやすい構造です。木造住宅は吸湿・放湿といった天然材特有の機能が備わっている一方で、鉄骨住宅は湿気調整の機能を期待できません。室内結露しやすいと建物の劣化を早めたり、カビの原因になったりするリスクも高く、後悔しやすいポイントです。

全館空調などの換気システムを整える

家の気密性を高めると、換気をしないとカビや結露が起こりやすい家になります。換気をするためにエアコンや空気清浄機を使う人も多いかもしれません。しかし、エアコンや空気清浄機は屋内の空気を循環させるものであり、外の空気を取り入れることはできないため換気としては不十分です。

屋内と屋外の空気を入れ替え、新鮮な空気を屋内に取り込むためには全館空調システムの導入がおすすめです。全館空調システムは24時間365日換気を行い、乾燥した新鮮な空気を常に取り入れる仕組みにより、室内の湿度が上がりにくく、カビや結露を防いで快適な空間で暮らせます。

鉄骨が錆びるとリノベーション時に補修しなければならない

鉄骨住宅は湿気や水分が大敵であり、しっかり錆び対策をしないとリノベーション時に大掛かりな補修工事が必要です。防錆処理や結露処理が十分でないと劣化が進みやすいので、将来的に後悔しないためにも建築時に対策を施しましょう。

性能の高い防錆処理を実施する施工会社を選ぶ

鉄の劣化の原因となる錆は、柱の傷や防錆塗装の ムラなどわずかな隙を狙って発生します。だからこそ性能の高い防錆処理を可能としている施工会社を選ばなければなりません。

たとえば、トヨタホームでは「リン酸亜鉛皮膜」を施したうえに、クルマづくりで培った防錆技術 「カチオン電着塗装」という2重の防錆処理を実施しています。塗料の入った電着槽に鉄骨を丸ごと浸し、 耐久性の高い樹脂塗料を電着させることで 鉄骨の表面をムラなく強固に保護する錆止め塗装の方法です。

なお、トヨタホームではより高耐久化を実現する「カチオン電着塗装」を初めて住宅に採用しました。特に湿気が多い1階床下の鉄骨には、より性能の高い防錆処理を実施しています。

建築実例集プレゼント遷移バナー

鉄骨住宅は「鉄」を知り尽くしたトヨタホームにお任せください

鉄骨住宅はメリットが多く注目されているものの、デメリットを押さえたうえで効果的な対策を施さなければ後々に後悔する可能性があります。注文住宅で鉄骨住宅を建てるなら、実績が豊富なハウスメーカーに依頼することが大切です。

トヨタホームは、クルマづくりを通して鉄を知り尽くし、その強みを長年追及してきました。独自の鉄骨ラーメンユニット工法なら耐久性と耐震性が高く、長く住み続けられます。使用する鉄骨は業界トップクラスとなる125ミリ角の太い柱を使用しているため、高強度かつ開放的な住まいを実現できます。気になる方はカタログ請求、またはお近くの展示場でご確認ください。

【全国のトヨタホーム展示場を探す】

https://www.toyotahome.co.jp/kyoten/?ad_cd=hometag

【カタログ請求はこちら】

https://www.toyotahome.co.jp/s/catalog/list/?ad_cd=hometag

建築実例集プレゼント遷移バナー

よりどり間取り遷移バナー