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2024.02.29

【注文住宅】地震に強い家を建てたい!家の特徴や構造、ポイントをまとめて解説

【注文住宅】地震に強い家を建てたい!家の特徴や構造、ポイントをまとめて解説

【注文住宅】地震に強い家を建てたい!家の特徴や構造、ポイントをまとめて解説

2024年元日に発生して大きな被害をもたらした能登半島地震、今後30年以内に70〜80%の確率で起きるとされる南海トラフ地震など、昨今大地震についての関心がますます高まっています。地震大国の日本で安心・安全に生活するためには「住まいの地震対策」が欠かせません。

この記事では、今後家の新築を予定している方に向け、「地震に強い家」とはどのような家のことをいうのかをあらためて解説します。建物形状や構造などの地震に強い家の特徴を紹介するとともに、構造や耐震基準など設計時に考えるべき地震対策をまとめて解説するので、この記事を読めばこれから建てるマイホームの地震対策を万全にできるでしょう。

地震に強い家とは?

地震に強い家とは?

そもそも「地震に強い家」とは、どのような家のことをいうのでしょうか。まず、地震に強い家の目安となる「耐震等級」「地震対策としての構造」の2つについて解説します。

耐震等級

建物の耐震性能を表す指標の1つが「耐震等級」です。耐震等級はその建物の地震による倒壊・損傷のしにくさを基準に耐震性を表す指標で、耐震等級1〜3の3つにレベル分けされています。数字が大きくなるほど耐震性が高くなり、耐震等級3が最高レベルの耐震性です。

耐震等級の認定に影響する要素としては、基礎構造の違い、建物の重さ、耐力壁の数と配置、床や天井(水平構面)の体力などが挙げられます。耐震等級1は建築基準法上の耐震基準と同等レベルの耐震性であり、建物新築時に最低限満たしていなければならない耐震レベルです。

耐震等級1

建築基準法で規定されている、建物に備わっているべき最低限の耐震性能=耐震基準を満たしていることを示すのが「耐震等級1」です。

震度5程度の数十年に一度程度起こる、中地震に見舞われても大規模な工事が不要な損傷で収まり、震度6強〜7相当の数百年に一度程度起こる可能性のある大地震でも倒壊・崩壊しないレベルの強度になるよう、構造計算されている建物が該当します。

耐震等級1の建物は、大地震に遭遇してもすぐに倒壊・崩壊することはないものの、構造に損傷が生じる可能性は高く、そのまま住み続けるのは難しいでしょう。大規模な修繕や住み替えが必要になる可能性があります。

耐震等級2

耐震等級2の建物は耐震等級1の建物に比べて1.25倍の耐震強度を誇ります。耐震等級2は「長期優良住宅」の認定基準にもなっており、長く住み続けられる家に求められる基準といえるでしょう。

耐震等級2の家は、数百年に一度程度起こる可能性のある震度6強〜7相当の大地震に遭遇しても、軽度の修復をすれば引き続き住み続けられる基準で設計されています。ちなみに、災害時の避難場所に指定される学校、病院といった公共施設で必要とされるのは耐震等級2以上です。

耐震等級3

耐震等級の最高レベルが「耐震等級3」です。耐震等級1と比較すると耐えられる地震力の強さは1.5倍であり、耐震等級3の家は、震度6強〜7レベルの大地震に遭遇しても、特に大きな修復をすることなく住み続けられるよう設計されています。災害時の救援・復興の要となる消防署や警察署に求められる基準であることからも、その耐震性の強さがわかるでしょう。

2016年に発生した熊本地震では震度7の揺れが立て続けに2回発生しましたが、等級3の家の倒壊はゼロ、80%以上で建物に被害がなかったとの報告もあるほどです。一方、等級1の建物では倒壊した例が多く、等級2でも倒壊する家があったといいます。

大地震のあとには大きな余震が起こることも少なくないため、地震に対する備えを万全なものにするには、耐震等級3をクリアしておきたいところです。

地震に強い建物の構造

地震に強い家のもう1つの目安となるのが「地震対策としての構造」です。建物を建てる際には、必ず「耐震」「制震」「免震」いずれかの地震対策が施されます。1つ目の耐震構造に関しては、先ほど紹介した建築基準法の耐震基準を満たすことが新築の要件となっていることから、レベルに差はあれども、新築されるすべての建物で採用されていると考えられます。

構造ごとに異なる特徴、メリット・デメリットがあるので一概にどの構造が良い・悪いとは判断できないのも事実です。建てる家の作りや条件に合った適切な構造を選択することが何よりも重要といえます。

耐震構造

耐震構造とは、柱や梁・壁など建物の構造自体の強度を高めることにより、地震の揺れに「耐える」よう設計された構造を指します。

耐震構造は住宅の建築プランに盛り込まれていることが大半で、建築費の範囲内で取り入れられるのが大きなメリットです。建物自体の強度を上げるため、台風接近時の強風による揺れなど地震以外の揺れにも効果を期待できます。

ただし、建物が揺れることそのものを抑える効果は少なく、家具や家電の倒壊、物の落下などのリスクはあります。

耐震構造は地震に強い?メリット・デメリット、制震・免震との違いも解説▶

制震(振)構造

建物の構造部に制震装置(ダンパー)を設置して地震の揺れを吸収させることで、建物に伝わる揺れのエネルギーを軽減させ、建物の倒壊や崩壊を防ぐのが制震構造です。耐震構造と異なり、建物自体の揺れを抑えられるので、揺れによる構造部へのダメージや室内の損傷も軽減することができます。上階の揺れも小さくできるため、タワーマンションや超高層ビルなどを中心に用いられてきました。

一方、制震構造には、制震装置の位置や数によって十分な効果を発揮しない場合がある、地盤が弱かったり敷地内で地盤の強さが均一でなかったりすると効果が薄まりやすい、といったデメリットもあります。

注文住宅を制震構造にするメリットは?デメリット、耐震・免震との違いも解説▶

免震構造

3つの構造のなかで、地震による横揺れを抑える効果が最も大きいとされるのが免震構造です。免震構造は、建物と基礎の間にローラーや積層ゴムなどの絶縁部材を入れた免震層を設けて、建物と地面を切り離した構造のことです。地面と建物が直接接しないので、地震による水平方向の揺れ(横揺れ)が建物に伝わるのを防げます。

制震構造よりもさらに横揺れを抑えられるので、大地震のあとも生活を継続できる可能性が高まるのは大きなメリットです。また、上階の揺れもかなり抑えられます。一方、導入コストやメンテナンスコストが高額になりやすい、縦揺れに対しては弱い、強風による揺れなど地震以外の揺れには効果が期待できないといったデメリットも存在します。

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地震に強い家の6つの特徴

地震に強い家の6つの特徴

地震に強い家を示す基準として「耐震等級」「地震に対しての構造」を紹介しましたが、それ以外で、地震に強い家が共通して持つ6つの特徴を解説します。

家の形が正方形・長方形とシンプル

建物形状がシンプルな家は、地震によるエネルギーのかかり方に偏りが生じにくく、地震に強くなる傾向にあります。具体的には、上空から見たとき、正方形や長方形などの整形になっている家は地震に強いのです。

これに対し、L字型やコの字型、壁に凹凸が多いなど複雑な形状をした家は、地震による力が特定の箇所に集中する可能性があり、工法によっては耐震強度が下がりやすくなります。上階の面積が下階よりも大きい、オーバーハンチングやピロティ構造かどうかも工法によっては、耐震強度に影響します。

建物の高さが低い

地震の揺れは、建物の下層階よりも高層階で大きくなります。よって、2階建ての住宅よりも上階のない平屋の住宅のほうが地震には強いでしょう。平屋だと上階の重量を支える必要もなくなり、家自体の重さも軽くなるため、地震の揺れがもたらす建物へのダメージ軽減にもつながります。

地盤が固くて強い

建物が立つ地盤の硬さによっても、地震に対する強さは変わってきます。硬い地盤(硬質地盤)は硬い岩盤や砂礫を多く含んでおり、地震のほか大雨による土砂災害などにも強いのが特徴です。

地震発生時、震源から発せられた地震動は地上まで達すると、跳ね返って再度地中へと戻っていきます。地震動の伝わる速さは地盤の硬さにより変化し、地震動が早く伝わる硬質地盤のほうが揺れは小さくなるのです。

一説では、軟らかい地盤は硬質地盤に比べて、震度で1.5程度も揺れが強くなるともいわれています。

築年数が経っていない

建物の築年数も地震への強さに大きく影響する場合があります。新築注文住宅は基本的に問題ありませんが、中古住宅を購入する際は築年数も十分に考慮しましょう。

具体的には、1981年6月よりも前に建築確認を受けた物件は、旧耐震基準で建てられている可能性が高いので注意が必要です。原則は新耐震基準で建てられた家を選ぶようにし、旧耐震基準の家であっても耐震基準を受けていて、必要な耐震補強工事を実施済みのものを選ぶと安心でしょう。

なお、2000年にも耐震基準が大きく見直されています。木造の中古住宅を検討するときは、2000年基準を満たしている家を選ぶとより安全性が高まります。

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地震に強い家づくりで大切な4つのポイント

地震に強い家と一口にいっても、ハウスメーカーによって家づくりの基準が異なります。マイホームを建てるにあたって何をもって判断すべきか、4つのポイントを見ていきましょう。

実大振動実験の有無とデータ

シミュレーションではなく、実物と同じ大きさ・同じ仕様の家を実験装置の上に乗せ、地震動に似せた揺れを与えることで耐震性を検証する実験を「実大振動実験」と呼びます。

多くのハウスメーカーが実施しており、例えばトヨタホームでは震度6以上の大地震17回を含む、トータルで90回にもおよぶ厳しい条件で公開実験を実施。実験の結果、構造体の損傷は一切なく、大地震のあとでも安心して住み続けられるだけの耐震性能を有することが実証されました。

採用している構造体と工法

制震構造や免震構造は建物に揺れを伝えにくくするものであり、伝わった揺れに耐えられるかどうかは、骨組みにどのような構造体を用いているのか、どのような構造・工法で建築されているのかにかかっています。

一例として、一般的に木造よりも鉄骨造のほうが耐震性は高いといわれています。また、木造住宅であっても、伝統的な木造軸組工法よりツーバイフォー(2×4)工法で建てたほうが耐震性は高くなる傾向です。

基礎工事の種類

家を支える基礎は、建物の地震に対する強度を大きく左右する要素です。ハウスメーカーによって採用している基礎の種類が異なるため、比較時にはしっかりチェックしておきましょう。

ハウスメーカー・工務店独自の技術

日本の家にとって地震は避けられないものであり、各ハウスメーカー・工務店は独自に地震対策技術を進歩させ、自社が手がける住宅に反映しています。

下記についても考慮しておきましょう。

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トヨタホームなら「耐震」で確かな耐震性能を確保!住まいに安心・安全を!

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「地震に強い家」とは、高い「耐震等級」と条件に適した「地震対策としての構造」を有する家のことを指します。ほかにもさまざまな特徴があるものの、まずはこの2つを満たす家づくりをすることが地震への万全な備えにつながるでしょう。

ハウスメーカーや工務店ごとに独自の地震対策を進めているなか、トヨタホームは最高ランクの耐震等級3を標準仕様とするなど、大地震に強い家づくりを強みとしています。トヨタホームの「シンセ・シリーズ」で、いつ来るかわからない大地震に備えてはいかがでしょうか。

「シンセ・シリーズ」の技術カタログは、Web上から請求可能です。実際にトヨタホームの家づくりを体感したい方は、近くの展示場までお気軽にご来場ください。

トヨタホームの「災害にいちばん強い家を。」について詳しくはこちら▶

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監修者クレジット情報_月島さま(元大手ハウスメーカー勤務あり)

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