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2022.05.31

家購入時、その時にかかる税金全体像

家購入時、その時にかかる税金全体像

マイホームを検討する際に、「予算」で頭を抱えるご家庭も多いでしょう。ネットで下調べをしてから実際に現地で確認して、「この家がいい!」と思っても、いざ購入価格を確認すると予算オーバー…このようなケースはよく起こるものです。そのうえマイホーム購入時に、さまざまな税金がかかることを知らないという方も意外と多いのではないでしょうか。どんな税金がかかるのかを押さえ、マイホームの購入全体でいくらかかるのかを常に想定しながら家選びができるよう、正しい知識を身に付けていきましょう(※この記事の内容は2022年5月執筆時点のものです)。

マイホームを新築・購入するときにかかる税金は4つ!

マイホームを新築・購入するときには、次の4つの税金が課税されます。いつ、いくら支払わなければいけないのか、チェックしておきましょう。

印紙税

マイホームの購入で、最初に課税されるのが印紙税。不動産売買契約や工事請負契約、住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)を結ぶとき、それぞれの契約書に印紙を貼り、印鑑を押すことで納税したことになります。

印紙税の税額は契約金額で決まっていますが、令和6年3月31日までに作成された不動産売買契約と工事請負契約については、以下の軽減措置があります。

消費税

モノやサービスを購入したときに課税されるのが消費税。マイホームを購入するときにも課税されますが、一戸建て住宅の場合は「建物」だけに課税され、「土地」には課税されません。また、中古住宅を購入するとき、「売主が個人」であれば課税されません。

登録免許税

登記をしたときに課税されるのが登録免許税。登記とは、土地や建物の場所や所有者などの利権関係を示すための手続きです。所有権の保存登記や移転登記、住宅ローンを使う人は抵当権の登記でそれぞれ登録免許税がかかります。

登録免許税の税額は売買金額ではなく「固定資産税評価額」をもとに計算され、マイホームを購入するときには軽減措置が適用されます。

※土地の売買による所有権の移転登記等の軽減措置は令和5年3月31日まで、その他の軽減措置は令和6年3月31日まで

不動産取得税

建物や土地などの不動産を取得したときに課税されるのが不動産取得税。購入してから半年後くらいに、所在地の都道府県から不動産取得税の納税通知書が届きます。

不動産取得税は、原則として土地・建物それぞれの固定資産評価額に4%の税率をかけて計算されますが、マイホームには軽減措置があります。

【不動産取得税の税率】

◯原則

・宅地(土地)…評価額×4%

・住宅…評価額×4%

◯軽減措置

・宅地(土地)…評価額×1/2×3%

・住宅…評価額×3%

※適用期間は令和6年3月31日まで

マイホームを新築・購入したあとにかかる税金は2つ!

マイホームを新築・購入したあとも、毎年税金を支払う必要があります。どんな税金が課税されるのか、いくらくらい支払わなければいけないのかをご紹介します。

固定資産税

不動産を所有していると、毎年課税されるのが固定資産税。毎年1月1日時点で建物や土地など、不動産を所有する人に課税され、税金の額は「固定資産税評価額×税率」で計算されます。また、固定資産税の税率は原則として1.4%ですが、新築の住宅の場合には、建物の税額を軽減する措置があります(令和6年3月31日まで)。

納税通知書は、所在地の市区町村から6月頃に届きます。納税通知書が届いたら、金額と納期限を確認して、同封されている納付書を使って支払いましょう。支払回数は年4回の分割払いが一般的ですが、一括払いも可能です。

都市計画税

固定資産税と一緒に課税されるのが都市計画税。原則として、市街化区域と定められた区域内にある建物や土地に課税されるため、住まいの所在地によっては課税されないこともあります。税金の額は「固定資産税評価額×税率」で、税率は市区町村によって異なり、0.3%を上限に課税されます。また都市計画税には、土地の評価額を軽減する措置がありますが、建物には軽減措置がありません。その点だけ、固定資産税と異なるため注意しておきましょう。

納めた都市計画税は、市街地開発事業や下水道事業、公園整備事業などに使われるため、都市計画税を負担した分、暮らしやすい街に住むことができるといえるでしょう。

※1 令和6年3月31日までに新築の場合
※2 1戸あたり120m2相当分までを限度
※3 住宅用地で住宅1戸につき200m2までの部分
※4 小規模住宅用地以外の住宅用地(200m2を超える部分)

【まとめ】

税金は、マイホームを新築・購入したときだけでなく、マイホームを持ち続けている限りかかるものです。これからマイホームの新築・購入を検討している方は、いつ、いくらくらいの税金を払わなければならないのかチェックして、無理なく支払えるように準備しておきましょう