「車好きなので注文住宅を建てるならビルトインガレージを作りたい」という人は多いのではないでしょうか。家の中に趣味のスペースが設置できるビルトインガレージは、車やバイク好きな人にとって憧れの存在です。ビルトインガレージは、多趣味な人にメリットが多いと思われがちですが、天気を気にせずに子どもが遊べたり、夏にプールを設置できたりと子育て世代にもたくさんのメリットがあります。
そこでこの記事では、ビルトインガレージのメリット・デメリットをはじめ、活用方法や設置の際に気を付けるポイントについて解説します。ポイントを押さえて、満足度の高いビルトインガレージ付きの注文住宅を建てましょう。
ビルトインガレージとは?
ビルトインガレージとは、家の1階部分に駐車スペースを組み込み、シャッターなどでクローズできるガレージのことです。家に内蔵されている駐車スペースのため「インナーガレージ」とも呼ばれています。
一般的な駐車場と違う点として、ビルトインガレージは家と一体化し、窓や玄関などの出入り口とつながっているので、雨にも濡れずアクセスがしやすいのが魅力の1つです。1つの部屋として活用できるので、エアコンや水道、排水溝なども設置できます。また柱のない大きな開口部が特徴で、何台駐車したいかによって開口部の広さが変わります。
ビルトインガレージの活用方法
ビルトインガレージを設置すると、次のようなシーンで活用できます。
・ガーデニングや工具、アウトドア用品などの収納スペース
・雨の日の子どもの遊び場
・夏場の子ども用プールの設置
・DIYやプラモデル作りなど趣味を楽しむ場
・シャッター等を開放してのBBQなどのアウトドア など
ビルトインガレージは建物に駐車スペースを組み込むため、狭小地で家を建てるときも駐車場スペースを確保しやすくなります。また、趣味を楽しむためだけの場所ではなく、家族の憩いの場としても活躍します。
また、ビルトインガレージにシンプルな手洗い場を設置するのもおすすめです。帰宅後や作業中にもすぐに手が洗えたり、散歩帰りの愛犬の足を洗ったり、泥靴を洗ったり…と、とても便利に使えます。実用性を高くすればするほど、活用できる場面がグッと増えるでしょう。
ビルトインガレージを作る6つのメリット
それでは、ビルトインガレージを作るとどんなメリットがあるのか早速見ていきましょう。
メリット1:狭い敷地を有効活用できる
特に敷地面積に余裕がない都市部の狭小地では、駐車場スペースを確保できないケースも多々あります。しかしビルトインガレージなら、プランニングによっては1階部分に車2台入る駐車場スペースを確保することも可能です。「部屋数が少なくなってしまうのでは…」と思うかもしれませんが、3階建てにすることで居住スペースを設けられます。
狭小地に建てる3階建てビルトインガレージにつきまして、こちらをご覧ください。
メリット2:愛車を汚れやキズ、車上荒らしから守る
車を雨や風、紫外線、飛来物などはもちろん、イタズラや車上荒らしから守ることができるのがビルトインガレージの大きなメリットです。シャッターをつければ防犯性も高くなります。また昼夜、天気問わずいつでも洗車やメンテナンスができて、好きな時に愛車に触れられるので、愛車をより身近に感じられるでしょう。
メリット3:雨の日や悪天候での買い物が楽
駐車場に屋根がついていない場合、雨が降っている日は車から玄関まで移動する間に雨に濡れてしまいます。その点、ビルトインガレージなら設計次第で雨に濡れることなく自宅に入ることができ、家と一体化した駐車スペースなので、物の出し入れも苦にならないでしょ
メリット4:容積率が緩和される
ビルトインガレージの面積が「家屋全体の延べ床面積の5分の1未満」だと容積率の計算から除外されます。たとえば、125平方メートルの場合は、25平方メートルまでガレージの床面積が容積率の計算から除外され、容積率の緩和を受けられます。
つまり、同じ敷地面積、同じ容積率の場合、緩和要件内のビルトインガレージを設置した方が延べ床面積の上限を増やすことができます。これにより、ビルトインガレージを設置したことによる居住空間の減少を緩和することができるのです。
メリット5:外物置の代わりになる
冬用タイヤなどのシーズン用品や、アウトドア・レジャーで使う細々した用品は置き場に困ることも多いでしょう。そのため、敷地内に外物置を設置して荷物をまとめて保管する家庭もよくみかけます。
その点、ビルトインガレージがあれば、内部に棚を作って収納場所にすることができるので外物置は不要です。見た目がスッキリするだけではなく、わざわざ外に出て物を出し入れする必要がありません。天候にも左右されないので、雨や雪の日のタイヤの履き替えも楽になります。
メリット6:EV(電気自動車)との相性がいい
EV(電気自動車)は排気ガスが出ないため、ビルトインガレージとも相性がいいです。
また、ガレージ内に電気自動車専用コンセントの取り付けも可能です。使い勝手がよくなるのと同時に、住宅の非常時の予備電源にもなり得るため、EVに対応した充電設備を取り付けておくといいでしょう。
ビルトインガレージを作る4つのデメリット
メリットばかりに目を向けてしまうと、ビルトインガレージを作ったあとに「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースもあるかもしれません。そこでここからは、ビルトインガレージの4つのデメリットについて解説します。
デメリット1:建築費用が高額になりやすい
ビルトインガレージを作るために開口部を大きくすると、工法によっては必然的に柱や壁が少なくなり、強度が下がってしまいます。そこで、建物自体の強度を上げることが必要です。そのため、木造で建てるのは難しく、鉄骨造やコンクリート造がビルトインガレージの主流です。また車の排気ガスを屋外に排出させるためのファンを設置するなど、設備面でもコストがかかるということも覚えておきましょう。
※費用に関する情報は2022年3月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
デメリット2:耐震性の低下につながることも
1階部分に大きな空間を作ると、支える面である壁や柱が少なくなるため、工法によっては耐震性能を低下させる原因になります。特に3階建て以上の狭小住宅にビルトインガレージを作る場合は、注意が必要です。ビルトインガレージの実績が多い施工会社に頼むなど、専門家にしっかり相談しましょう。
※震性に関する情報は2022年3月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
耐震性で注意したいポイントにつきまして、詳しくはこちらをご覧ください。
デメリット3:騒音や排気ガスが気になる
ビルトインガレージは家と直結しているため、車のエンジン音やシャッターの開け閉めの音が他の居室に響きやすくなります。また密閉された空間になるので、ガレージ内の排気ガスのニオイが気になることもあり、排気システムの取り付けが非常に重要です。
デメリット4:車の買い替えで車種を選ばなければならない
新しい車に買い替える際、「ビルトインガレージに収まるかどうか」というのを常に考えて車種を選ばなければなりません。特に海外の自動車メーカーの車に買い替えたい場合は、車幅や車高が対応できないケースがあるので、注意しましょう。
ビルトインガレージで失敗しないための対策
まず、「シャッターを電動式にする」ことです。せっかくビルトインガレージにしたのに、電動式のシャッターでないと、悪天候でも一度車外に出て手動でシャッターを開け閉めする必要があり、非常に不便です。電動式シャッターは利便性だけではなく、静音性に優れているため、近所への騒音対策にもなります。ただし、設置費用は手動式シャッターに比べて高額です。
また、耐震性に優れている構造でビルトインガレージを作らないと、地震が発生するたびに不安を抱えることになりかねません。ビルトインガレージを設置したい場合は、施工事例のあるハウスメーカーに相談して、どんな間取りが可能か、デメリットを解消できる対策はあるのかなどしっかり確認するようにしましょう。
※耐震性や費用に関する情報は2022年3月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
なお、ビルトインガレージを作る際のポイントや間取り例について、詳しくはこちらをご覧ください。
【まとめ】ガレージのある住まいをトヨタホームで叶えよう!
トヨタホームでは、高層ビルにも採用される地震に強い「鉄骨ラーメンユニット構造」を採用しています。柱と梁が一つの枠のように一体化し、構造全体で地震の力を吸収します。鉄の持ち味であるしなやかな粘り強さが、高い耐震性を発揮する構造でもあるため、鉄骨ラーメンユニット構造はビルトインガレージに最適です。また耐震壁が不要なので間口を広く確保しつつ、しかも耐震性の高い住宅が実現します。どんな構造か知りたい人は、まずは一度、お近くのトヨタホームの展示場にお越しください。
※耐震性に関する情報は2022年3月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
ビルトインガレージに関するよくある質問
ビルトインガレージのデメリットは何ですか?
ビルトインガレージのデメリットには以下のような点が挙げられます。
1.コストが高い: ビルトインガレージを設計・施工する際には、通常のガレージに比べて追加の構造強化や断熱材の設置が必要になることが多く、その結果、建設コストが高くなる傾向があります。
2.騒音の問題: 車の出入りやエンジン音が直接住居部分に響きやすく、静かな居住環境を求める場合には不向きな場合があります。
3.空間の制約: ビルトインガレージは家の構造に組み込まれているため、後からの拡張や変更が難しい場合があります。また、ガレージ部分によっては住居部分の利用可能なスペースが制限されることもあります。
4.安全性の懸念: ガレージから直接住居部分にアクセスできる間取りの場合、セキュリティ面での懸念があります。不正侵入のリスクを考慮して、セキュリティ対策を強化する必要があります。
これらのデメリットを理解した上で、ビルトインガレージのメリットと照らし合わせ、自分のライフスタイルやニーズに合った選択をすることが重要です。
ガレージハウスとビルトインガレージの違いは何ですか?
ガレージハウスとビルトインガレージの主な違いは、ガレージの位置と住宅との一体感にあります。
ガレージハウスは、住居部分とガレージが一体となった建物で、ガレージが住宅の一部として設計されています。このタイプの住宅では、ガレージから直接室内にアクセスできるため、雨の日でも濡れずに家に入ることができます。また、ガレージスペースを趣味のスペースとして活用するなど、多目的に使用することが可能です。
一方、ビルトインガレージは、住宅の一部にガレージが組み込まれているタイプで、住宅の一階部分にガレージが設けられています。ビルトインガレージは、外観上、住宅とガレージが一体化しているため、街並みに溶け込みやすく、スペースを有効活用できるメリットがあります。しかし、ガレージ部分が住宅の一部であるため、ガレージからの騒音や排気ガスが室内に影響する可能性があります。
要するに、ガレージハウスはガレージと居住空間が一体化し多目的に利用できるのに対して、ビルトインガレージは、居住空間と明確に区分され、独立した車の保管庫を目的としたスペースとされます。
ビルトインガレージの施工費はいくらですか?
ビルトインガレージの施工費は、その規模やデザイン、使用する材料、地域の建築費用の相場などによって大きく異なります。一般的には、ビルトインガレージの施工には数百万円から数千万円程度が目安とされています。小規模なものであれば、100万円台後半からの場合もありますが、広さや機能性を高めたり、特別なデザインを取り入れたりすると、費用は上昇します。
また、既存の住宅にビルトインガレージを追加する場合と、新築時にビルトインガレージを設計する場合では、工事の内容や費用が異なることがあります。正確な見積もりを得るためには、建築業者や設計士に相談し、具体的なプランをもとに見積もりを取ることが重要です。
ビルトインガレージは建ぺい率に影響しますか?
ビルトインガレージは建ぺい率に影響します。建ぺい率とは、土地の面積に対して建物が占めることができる割合を指し、ビルトインガレージも建物の一部として計算されます。そのため、ビルトインガレージを設ける場合は、その面積も建ぺい率の計算に含める必要があります。
ただし、地域や自治体によっては、ビルトインガレージに関する特例が設けられている場合もあるため、詳細は建築基準法や地元の条例を確認することが重要です。
インナーガレージの相場はいくらですか?
インナーガレージの相場は、その規模や設計、使用する材料によって大きく異なります。一般的には、簡易的なものであれば数百万円から、より高度な設計や高品質な材料を使用した場合は数千万円に及ぶこともあります。
また、既存の住宅にインナーガレージを追加する場合は、建物の構造や設計によって費用が変動するため、具体的な見積もりを取ることが重要です。インナーガレージの建設には、設計費用や建築費用のほかに、地盤改良費や設備工事費などの追加費用がかかる場合があります。
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