注文住宅を建てるとき、ぜひ知っておきたいのが家づくりの流れです。注文住宅を建てるには1年以上かかる上、やらなければならないことも多くあります。まずはどのような流れで家づくりをするか、全体像を知っておくことが大切です。そこでこの記事では、注文住宅を建てるときの流れを4つのステップに分けて紹介します。それぞれ、どのくらいの期間がかかるのかということも含めて、事前に家づくりの全体像を把握しておきましょう。
【ステップ1】どんな暮らしがしたいかイメ―ジを固めて情報収集(期間の目安:1〜3カ月)
注文住宅では、まず何をおいても情報収集を徹底しましょう。それには1~3カ月程度必要です。どのような観点から情報収集をすべきかのポイントを紹介します。
どんな暮らしがしたいかイメージする
家づくりをするにあたって、まず大切なのは「どんな暮らしをしたいのか」というイメージを固めることです。ぼんやりとした考えを少しずつ具体的なイメージにしてみましょう。
住まいを構える場所は、利便性の高い場所なのか、閑静な住宅街なのか、通勤・通学時間はどのくらいが理想的なのかなど、自分たちの生活を思い浮かべながら条件を一つずつ書き出していきましょう。少し手間ですが、書き出すことで自分たちが理想としている生活が視覚化されるため、イメージが湧きやすくなります。イメージを家族間で共有することで、方向性が定まり理想の家に近づきやすくなります。また希望条件に優先順位をつけておくと、ハウスメーカーとの打ち合わせ時に役立ちます。
どんな注文住宅にしたいかイメージする
どのような家に暮らしたいかもイメージしてみましょう。まずはインターネットや雑誌の切り抜きで、好きな家の画像を集めるところから始めます。「外観デザインならこの家」「リビングはこっちがいいな」といったように、ざっくりと自分のイメージに合う画像をピックアップします。これらを外観、リビング、キッチンなどカテゴリー別にまとめてみると、自分の好きな家の傾向がわかるようになります。まとめる場所はパソコン上でもいいし、プリントアウトしてノートにまとめてもいいでしょう。
きれいにまとめなくてもいいので、空いたスペースに「この家のどこに惹かれたのか」「良かった点」などを書き出してみましょう。視覚的にイメージがまとまっていると、家づくりの打ち合わせ時に、ハウスメーカーに自分のイメージを伝える助けにもなります。言葉よりも圧倒的に伝わりやすいのがメリットです。
ハウスメーカーなどの情報収集
ここまでのプロセスで好みの家の傾向が把握できたら、理想の家を作ってくれるハウスメーカーを探し始めます。他にも施主の希望をどの程度聞いてくれるか、対応の良し悪しもポイントです。
住宅会社をいくつか候補にピックアップしたら、実際にカタログを取り寄せたり、モデルハウスに見学に行ったりしてみましょう。最近ではコロナ禍のため、無料のオンライン相談会などを随時開催している住宅会社も増えています。気になる住宅会社があったら、積極的に参加しましょう。
資金計画
間取りやデザイン決めと同時進行で、資金計画を立てましょう。資金計画とは、マイホーム購入に充てられる頭金はいくらくらいか、住宅ローンの借入をするなら、毎月の返済額はいくらくらいか、ボーナス月に返済額を加算するのかなどの細かいお金の計画のことです。
資金計画におけるポイントは、「どのくらい借り入れできるのか」ではなく「どのくらいなら毎月返済できるのか」という点です。注文住宅の場合、ついつい理想をかなえようとあれもこれもと追加してしまい、建築費が膨らむケースが多くみられます。実際に家の購入に動き出す前に、綿密な資金計画を立てておけば予算オーバーが避けられるでしょう。
※費用に関する情報は2022年7月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
【ステップ2】ハウスメーカーを決めて、土地を購入(期間の目安:4~12カ月)
家の方向性が定まってきたらハウスメーカーを決めつつ、土地がない場合は土地探しも行います。土地探しには思ったよりも時間がかかるものです。それぞれの手順を含めて具体的に紹介します。
ハウスメーカーなどの施工会社を決定
注文住宅づくりの一番の山場といえば、ハウスメーカー選びです。いくつかピックアップしたハウスメーカーを最終的に一つに絞らなくてはなりません。家を建てたあとも、メンテナンスで長い付き合いになります。保証期間やアフターサービスは充実しているか、会社の信頼性や実績はどうか、担当してくれた営業マンとの相性はどうかといった点もしっかり考慮しましょう。
ハウスメーカーが絞れたら改めて具体的なプラン作成となり、ある程度のすり合わせができたら仮契約を結びます。仮契約は本契約の前の段階で仮の申し込みを行う意味合いを持ちますが、法律で定められているものではありません。しかしあくまでも、本契約が前提となるものです。慎重に進めましょう。
土地探し
土地が必要な場合、主に「自分たちで見つける方法」と「ハウスメーカーに依頼する方法」があります。
前者の場合、希望する土地に建物を建てられるのがメリットですが、建物にかけられる予算は限られてしまいます。後者の場合は建築費を考慮した上で土地選びができるため、予算オーバーしにくいのがメリットです。ただし希望通りの土地に建てられるとは限りません。
予算が限られているなら、ハウスメーカーを選んだあとに土地選びをしたほうが余分な出費を抑えられるでしょう。先にハウスメーカーを選んでおくと、土地選びの相談もできるため、建築規制や条例などに引っかかり希望する家が建てられないようなこともまずありません。
※費用に関する情報は2022年7月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
金融機関につなぎ融資と住宅ローンの事前審査
ハウスメーカー経由で購入する土地が決まったら、金融機関につなぎ融資と住宅ローンの事前審査を申し込みます。このとき、家の建築費用は概算の段階です。
つなぎ融資とは、これから建築予定の住宅を購入する際に、家が完成して住宅ローンが実行されるまでの間に必要になる資金を一時的に融資するものです。ここでいう資金の使途とは、着工金や上棟金、あるいは土地代金などです。つなぎ融資は、基本的に住宅ローンの事前審査の通過が前提となります。
自分たちで土地を探して購入したい場合は、つなぎ融資ではなく「土地先行融資」も利用できます。つなぎ融資には基本的に担保が必要ありませんが、土地先行融資は土地に抵当権を設定する点が大きな違いです。またつなぎ融資は住宅ローン控除の対象外ですが、土地先行融資は適用の対象となります。両者にはさまざまな違いがあるため、どちらがいいかはハウスメーカーの担当者に相談してみましょう。
土地の購入
つなぎ融資、もしくは土地先行融資の手配ができたら、土地購入のために不動産会社と不動産売買契約を交わします。その際は宅地建物取引士から口頭で「重要事項説明書」の説明を受けます。内容に問題がなければ、契約を締結しましょう。
土地購入手続きには、手付金が必要です。一般的に手付金は、土地代の約1割といわれています。もし契約の締結後に買主がキャンセルした場合、この手付金は戻ってこないので注意してください。
【ステップ3】注文住宅のデザインや間取りなどのプランニング(期間の目安:2~3カ月)
注文住宅のプランニングでは希望やライフスタイルに応じて、好きなように注文住宅の間取りや外観デザイン、設備などを設計していきます。この作業には2~3カ月の時間がかかるのが一般的です。
迷うことも多く時間がかかりやすい作業なので、スムーズに進めるためにもプランニングの流れについてもしっかり押さえておきましょう。
プランの決定
自由設計の注文住宅では、設備や建物の仕様については自分たちの好きなように決められるため、理想の家づくりがしやすい点がメリットです。その反面、こだわりすぎると予算オーバーしやすいので注意が必要になります。また注文住宅は、打ち合わせの回数も増えます。
ここで役立つのが、【ステップ1】で収集した情報です。「外観デザインはこんなイメージで」「リビングは20畳以上欲しい」「家事動線はこの流れで…」など、具体的な要望があればハウスメーカーもこれに応じて提案や設計をしてくれます。もし迷ったら、ハウスメーカーに相談してみましょう。経験豊富なスタッフがメリットやデメリットについてしっかり提示した上で、その家族に合った住まいを提案してくれるはずです。
建築費用の決定
プランニングで仕様や間取りなどがすべて決定したら、最終的な建築費用が決まります。もし予算オーバーしていたら、見直しが必要になることも視野に入れておくとよいでしょう。
また建築費以外にも、家の購入時には諸費用がかかります。住宅ローンにおいても融資手数料、ローン保証料などの諸費用が発生することを覚えておきましょう。
※費用に関する情報は2022年7月時点の情報ですので、詳しくはお近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
ハウスメーカーと工事請負契約
プランや金額、工期などすべてがクリアになったら、ハウスメーカーと工事請負契約、いわゆる本契約を結びます。この後、工事請負契約後に変更点が発生した場合は、変更契約という契約を改めて締結する必要があります。金額と工期の変更の有無を確認し、必ず書面で契約し直すことになりますが、変更できるものとできないものがあるため、変更ありきで契約を結ばないよう注意しましょう。
【ステップ4】住宅ローンの本審査・申込、建物の着工、竣工・引き渡し(期間の目安:4~6カ月)
いよいよ最終段階です。住宅ローンの申し込み手続きが終わったら、注文住宅の工事が始まります。それぞれ詳しく内容を見ていきましょう。
金融機関に住宅ローンの本審査・申込
仮審査で通過した金融機関で、住宅ローンの本審査を受けます。ここで本審査を通過できれば、金銭消費貸借契約と合わせて抵当権設定契約、保証委託契約を締結し、住宅ローンの申し込みは完了です。
この際に住宅ローン借入時の手数料、保証料、登記費用、印紙税などがかかるため、基本的に現金を用意しておくとよいでしょう。
着工
いよいよ注文住宅の新築工事に着工します。着工前に、工事の騒音などを考慮して近隣住民に挨拶をしておきましょう。また場合によっては安全祈願として地鎮祭や、骨組み完成後に上棟式を行う人もいますが、ここは施主の判断や希望によります。
壁の中や床下は建ってから確認ができないため、工事中はできるだけ現場に足を運び、状況を確認するのがおすすめです。
竣工・引き渡し
建設工事が完了したら、外構も含めて完成した建物に不具合がないかをチェックするための検査を実施します。これを「竣工検査」といいます。
竣工検査は工事を請け負ったハウスメーカーが社内検査を行ったあとに、発注元である施主が立ち会って行うものです。建物の形状や壁の位置など、図面と異なる部分がないか等を細かくチェックし、検査に問題がなければ引き渡しとなります。
基本的に住宅ローンは、建物の引き渡し時に融資が実行されるものです。事前に実行されていたつなぎ融資の返済は、住宅ローンの融資が実行されたときに、同時に行われます。
理想の家を完成させたいなら、注文住宅の実績多数のトヨタホームに相談しよう
注文住宅は建売住宅と異なり、事前にやるべきことがたくさんあります。しかも家づくりは一生に一度あるかないかの大仕事です。流れを把握していても、あとから「こうすればよかった……」と後悔するケースも多いでしょう。
住んでから後悔しないためには、注文住宅の実績を多数もつハウスメーカーを選ぶことも、トラブルを回避できる方法の一つです。トヨタホームなら、豊富なノウハウと柔軟な発想で、末永く満足できる住まいづくりをサポートします。これからの暮らしのイメージを固め、ハウスメーカーの対応を実体験するためにも、ぜひ一度トヨタホームの展示場へお越しください。
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