ガソリン代や電気代などエネルギーの価格高騰が家計を直撃している昨今、注文住宅を検討している人から注目されているのが、創エネ・蓄エネ・省エネの3つの性能を備える「スマートハウス」です。
最新の住宅「スマートハウス」で、暮らしはどう変わるのでしょうか?そのような疑問にお答えすべく、この記事ではスマートハウスの概要とメリット・デメリットについて詳しく解説します。スマートハウスの特長を押さえて、快適な住空間を手に入れてみてはいかがでしょう。
スマートハウスとは?
スマートハウスとは、IT技術を使ってエネルギー消費を最適化する住宅のことです。具体的には、「HEMS(へムス・Home Energy Management System)」と呼ばれるエネルギー管理システムによって、家の設備機器や家電をコントロールして家庭で使う消費エネルギーを最適化しています。
スマートハウスでは、「創エネ」「蓄エネ」「省エネ」の3つを運用し、「HEMS(へムズ)」はそれらの稼働状況を監視・制御しています。
スマートハウスに厳密な定義はなく、近年では、IoTやAI(人工知能)など最新技術を搭載していることもあります。IoTは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳されています。IoT技術が一般化されたことでテレビやエアコンなどの家電もインターネットに接続できるようになり、より便利な暮らしを享受できるようになりました。
注目のスマートハウスに住むメリット・デメリットは?スマートホームと違いは?
スマートハウスだと暮らしはどう変わる?
スマートハウスに必要なのは、以下の3つの要素です。
・創エネ:太陽光発電システムや燃料電池などの「発電装置」
・蓄エネ:作り出した電力をためておける「住宅用蓄電池」
・省エネ:家庭内のエネルギーを一元管理し最適な制御をする「HEMS(ヘムズ)」
上記3つを使ってエネルギー消費を上手に管理すると、家庭内で使用する電気を電力会社のみに頼る必要がなくなります。使用する電気量はHEMSで可視化されるため、節電意識も高まるでしょう。まさに、家計にも地球環境にも優しいエコな暮らしといえます。
また、先述したIoTやAIといった技術を搭載すると、便利で快適な暮らしが実現できます。たとえば、外出先からドアの施錠を確認したり、エアコンの電源を遠隔操作したり、帰宅時間に合わせて浴槽にお湯をためたりできるようになります。なお、これらの操作には、スマートフォンなどのモバイル機器を利用するのが一般的です。
「スマートホーム」や「IoT住宅」、「ZEH(ゼッチ)住宅」との違いは?
スマートハウスと似たものに「スマートホーム」「IoT住宅」「ZEH(ゼッチ)住宅」などがありますが、違いをご存知でしょうか?それぞれの違いを簡単に表すと、以下のようになります。
スマートハウス | 日本で主に使用されている
家庭内の様々な設備や機器をインターネットやセンサー技術を通じて連携させ、エネルギー消費の可視化やコントロールすることで、エネルギーの効率化と最適化を図った住宅 |
スマートホーム | グローバルで主に使用されている
AIやIoTなどを活用した利便性の高い住宅 |
IoT住宅 | IoTの導入により生活をより快適にする住宅
スマートホームとほぼ同義 スマートハウス+LoTで快適・利便性を追求した住宅の要素になる |
ZEH住宅 | 『ネット・ゼロ・エネルギーハウス』の略で、家庭内で消費するエネルギーを削減し、太陽光発電などの再生可能エネルギーによって、年間のエネルギー消費量の収支を実質ゼロにする住宅 |
一般的にはスマートハウスにはスマートホームの技術が搭載されているため、近年では同じ意味で使われることも多いですが、本来スマートハウスは節電やエコを重視 していますが、スマートホームは利便性を重視しています。
IoT住宅は、照明やエアコンなどの家電製品や、玄関ドアのロックやお風呂の湯はりなどをインターネットに接続した快適で利便性の高い住宅のことです。エネルギーの管理や効率化に重きを置く、スマートハウスとは区別しています。
ZEH(ゼッチ)は「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称で、エネルギー消費量を基準値以下に抑えることを目標とした住宅です。一定の基準を満たしたスマートハウスの機能はもちろん、高気密・高断熱など高い住宅性能が求められるため、省エネレベルは最も高いといえるでしょう。
スマートハウスのメリット
生活の利便性が向上するうえ、エコな暮らしができるというメリットを持つスマートハウス。その他にも次のようなメリットがあります。
・災害に強い
・光熱費の削減につながる
災害時には停電や断水で不自由な暮らしを強いられますが、創エネ・蓄エネ・省エネが可能なスマートハウスでは、ある程度の生活の質を保てます。もちろん普段と変わらない生活というわけにはいきませんが、夜間に照明器具が使用できるのは心強いのではないでしょうか。また、電気給湯器があればタンク内の水を生活用水に利用できるため、一時的な断水にも対応できます。
近年、エネルギー価格高騰により電気料金は以前に比べて値上がりしています。自前で電気を作り出せるスマートハウスなら、電力会社から購入する電気を少なく抑えることができ、光熱費の削減につながります。家族の人数や使い方によっては、自宅で作った電気だけでまかなえるかもしれません。余った電気は売ることもできるので、家計の助けにもなります。
さらに冷暖房機器の利用が増える夏や冬、全国的な電力不足が懸念されることが増えてきました。自宅で電気を作るスマートハウスは、そうした社会情勢に左右されません。電力会社が供給する電力の使用を最小限に抑えられるので、社会貢献にもつながります。
スマートハウスのデメリット
メリットばかりに思えるスマートハウスですが、デメリットがないわけではありません。スマートハウスを検討する際に注意したいのは、次の2点です。
・初期費用が高額になりやすい
・メンテナンス費用がかかる
太陽光発電システムや蓄電池などを備えると、高額な初期費用がかかるのが悩みどころです。経済産業省「太陽光発電について」 によると、2023年住宅用の太陽光発電システムの設置費用は1kWあたり28.8万円です。住宅用の太陽光発電システムのソーラーパネルの容量は一般的に3~5kWが多いため、設置費用は86.4万~144万円かかる計算になります。蓄電池の相場は容量8Wh未満で110万円(工事費込み)ほど。容量の違いによって差はありますが、太陽光発電システムと蓄電池をセットで導入する場合は200万~300万円ほどが相場となります。
また、太陽光発電システムは一度設置したら終わりではなく、定期的なメンテナンスや交換にも費用がかかります。風雨にさらされる設備なので、安全に使用するためにも保守点検は欠かせません。経済産業省の調査によると、5kWの設備では、3~5年ごとに1回の定期点検が推奨され、1回あたりの点検費用は約4.7万円です。さらに経年劣化したソーラーパネルは発電効率が低下するため、一定期間での交換が必要です。ソーラーパネルと蓄電池は約20~30年、パワーコンディショナーは約15年が交換時期の目安となります。
なお太陽光発電システムや蓄電池の導入には、補助金制度が利用できる場合があります。金額や条件は自治体ごとに異なるので、ハウスメーカーの担当者に確認や相談するようにしてください。
家とクルマ、人が寄り添う!トヨタホームのスマートハウス
スマートハウスは暮らしに必要なエネルギーを自ら作り、ためておける省エネ住宅です。エネルギーの使い方を管理するHEMSがあるので、節電にもつながります。初期費用は高くなりますが、補助金制度を利用できれば負担は軽減できるでしょう。近年は電気代の値上がりが続いているため、長い目で見るとお得になるかもしれません。
さらにワンランク上の快適と安心を手に入れるなら、自動車製造の技術やノウハウを活かしたトヨタホームのスマートハウスを検討してみてはいかがでしょうか。家とクルマが繋がることで発電した電気をクルマに充電したり、災害時はクルマからの電気を家で使うことも可能です。また、スマートフォンなどのモバイル機器だけでなくカーナビとも連携できるので、クルマの中から簡単に家庭内のエネルギーをコントロールできます。気になる方は、ぜひ一度トヨタホームの展示場に足を運んでみてください。
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