注文住宅を建てる場合、建売住宅とは異なり間取りもイチから決める必要があります。間取りは一度決めたら、通常は簡単には変更できないため、プランニングの段階で家族構成やライフスタイルの変化に対応できるように間取決めをすることが大切です。
そこでこの記事では、一軒家の間取り決めで失敗しないために良い間取りにするポイントを紹介します。30坪台で作れるおすすめ&人気の間取り図も紹介するので、実例を見ながらイメージを膨らませてみましょう。
一軒家の間取りを決める前に確認しておくべき3つのポイント
一軒家の間取り決めを行う際はハウスメーカーと相談しますが、あらかじめ相談する内容は確認しておいたほうがスムーズに進められます。ここでは、事前に確認しておくべき3つのポイントを紹介します。
家族の希望
間取り決めする前に、まず確認しておくべきなのは「家族の希望」です。たとえば「リビングは広いほうがいい」「小さくてもいいから書斎が欲しい」「水回りがコンパクトにまとまっていて家事がしやすい間取り」など、それぞれの希望を家族間で共有しておきましょう。ただし、すべての希望を取り入れると予算オーバーしてしまうため、希望条件に優先順位をつけておくことも大切です。
敷地条件や周辺環境
家族の希望を共有するのと同時に、土地の敷地条件や周辺環境についてもしっかり確認しておきましょう。たとえば敷地の形状や接道の向き、日当たりなどの敷地条件によって、どのような間取りになるのか変わります。また家に接している道路が狭く、すぐ隣に家がある場合、隣家への音漏れが気になり、逆に人通りが多い道路に面していれば外からの視線が気になりがちです。
間取りは道路が面している方角に合わせて決める必要があり、さらに敷地条件によってできない間取りが出てきます。そのため、まずは敷地にどのように建物を配置するのかをプランする配置(ゾーニング)で計画しておくことも大切です。
基本的な住宅用語を覚えておく
多くの人にとって、間取り決めの経験は人生において1回あるかないかです。そのため、ハウスメーカーの打ち合わせの際には、初めて出てくる住宅用語もあり戸惑う人も多いかもしれません。たとえば「建ぺい率」や「容積率」は必ず覚えておきたい住宅用語です。両者によって建物の最大サイズがあらかじめ決められるため、希望する間取りの住宅が建てられない可能性があります。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことで、建築面積を敷地面積で割って算出します。たとえば、面積が200㎡の土地に120㎡の住宅を建てる場合の建ぺい率は、建築面積120㎡ ÷ 敷地面積200㎡ × 100= 60%です。また、建ぺい率がわかっている状態で建築面積が決まっていない場合も多いでしょう。このようなケースでは、敷地面積200㎡ × 建ぺい率60% = 建築面積が120㎡までの住宅を建築できることがわかります。
容積率とは、敷地面積に対する床面積の割合です。2階建ての一軒家であれば「1階部分の床面積+2階部分の床面積」を敷地面積で割って算出します。たとえば、敷地面積200㎡に対して床面積の合計が160㎡の場合は、床面積160㎡ ÷ 敷地面積200㎡ × 100= 80%です。事前に容積率が80%とわかっている場合は、200㎡ × 80% = 160㎡以内に床面積の合計が収まるように計画します。
床面積は「延べ床面積」という形で使われるのが一般的ですが、自治体によっては容積率の計算に含まれないスペースもあります。たとえば車庫やロフト、地下室などは除外対象になるケースが多いですが、算定ルールについては自治体に確認しましょう。
間取り決めでは、延べ床面積の計算に算定されない条件を上手に活用することで、より使い勝手のいい間取りにすることも可能です。ただし、ロフトや地下室などを設けると費用がプラスになるため、両者のバランスも大切です。
【30坪台】おすすめ&人気の一軒家の間取り
ここからは、一軒家でどのような間取りがおすすめ&人気なのか実例を用いて紹介します。30坪台の間取りなので、生活をイメージしながら理想の間取りを見つけましょう。
【30.1坪】家事が楽な間取り
2階建ての3LDKで、延べ床面積は99.45㎡(30.1坪)あり、大空間のLDKで家事動線も考えられた人気のプランです。玄関が南向きで、水回りは北側にコンパクトにまとめて配置しています。キッチンとつながった洗面脱衣室には2カ所の出入り口を設けることで回遊でき、生活動線もスムーズです。
LDKは20.3畳と広いうえ、2階の居室もすべて南向きに配置した日当たりの良さも魅力です。
【37.3坪】限られたスペースを有効活用した間取り
【37.3坪】限られたスペースを有効活用した間取りの詳細はこちら
3LDKで延べ床面積は123.19㎡(37.3坪)あり、狭小地の限られたスペースを有効活用した3階建てのプランです。南北に長い土地で接道は北側、1階の南側に主寝室、水回りを中央に配置しています。
2階にLDKを配置し、寛ぐゾーンのリビングと食事をするゾーンのダイニングを分けました。3階部分に子ども部屋2つを配置しつつ、大きなバルコニーとランドリールームも設置し、4人家族がゆったりと暮らせる間取りです。
【39.2坪】人気のスキップフロアを取り入れた間取り
【39.2坪】人気のスキップフロアを取り入れた間取りの詳細はこちら
2LDKで玄関方向は南、延べ床面積は129.75㎡(39.2坪)あり、スキップフロアのある平屋のプランです。南向きにリビングとダイニングを配置し、大開口の大窓もポイントです。玄関とLDKの間には3.6畳の書斎、屋根裏を活用した9畳+2畳のロフト収納など無駄のない配置となっています。
さらに1.5階として配置した5.1畳のスキップフロアは、子どもの学習スペース、またはプレイスペースとしても活用できます。平屋という限られた延べ床面積でも、スキップフロアやロフトといった収納を多用して生活のしやすさを追求した間取りです。
一軒家の間取り、最初に決める2つのポイント
間取り決めでは、リビングや水回りといった間取りよりもまず決めるべきポイントが2つあります。それは「玄関」と「階段」です。どのような間取りがいいのかイメージがわいてきたところで、2つの配置場所について具体的に考えてみましょう。
玄関の位置
一軒家の間取りで、一番重要なのは玄関の位置決めです。玄関は道路側に近いところに配置するのが一般的ですから、北道路なら玄関を北、東道路なら東玄関といった配置になります。
とはいえ、道路に接している方向に玄関を作った場合、玄関を開けると通行人に家の中が見えてしまうデメリットは見逃せません。回避するためには玄関に目隠しを作る、または違う方向に玄関を作るのもひとつの方法です。
また、南側にあえて玄関を作ると日当たりのいいスペースが削られてしまうため、できれば東または西向きに配置することも検討してみましょう。
階段の位置
階段の位置を間違えると使い勝手の悪い間取りになりやすいため、間取り決めでは階段の位置を早めに決めることも大切です。階段はできるだけ家の中心に配置すると、2階へ行く動線がコンパクトにまとまり、2階の廊下スペースも少なくできます。さらに考えなければいけないのが「リビング階段」にするかどうかです。リビングは家の中心にあるため、自ずとリビング階段を採用する人は多くいます。
ただし、リビング階段は冷暖房効率が下がる、音が響きやすい、ニオイが届きやすいなどのデメリットもあります。リビング階段を採用しないなら、リビング以外で配置するスペースを確保することを検討しましょう。
日当たりがいい東南に階段を設置するのはもったいないため、動線や日当たりなどさまざまなポイントを考慮して場所を決めましょう。
一軒家の間取り決めで失敗したくない人は、トヨタホームに相談してみよう
人生において、一軒家の間取り決めをする機会は多くありません。そのため、自分たちの理想を詰め込み過ぎると、予算オーバーしたり反対に使い勝手の悪い間取りになりやすかったりするリスクがあります。ライフスタイルやライフステージによって暮らしやすさは変わりますが、間取りは暮らしやすさを左右するため長期的な視点で決めることが大切です。
一軒家の間取り決めで悩む場合は、注文住宅の実績多数のハウスメーカーに相談するのがおすすめです。トヨタホームは住む方に寄り添い、お客様のニーズに合わせた間取りを提案できます。まずは展示場に行って確かめてみましょう。
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