今やハウスメーカーが建てる、新築注文住宅の約56%がZEHです(2024年時点)。ZEH基準に適合させると環境にやさしいだけでなく、補助金がもらえるチャンスもあるため、これから戸建てを建てるならZEHにしようと考える人も増えています。
この記事ではZEHレベルの注文住宅の建築、分譲住宅の購入を検討している人向けに、2024年度のZEH補助金についてまとめてみました。ただし補助金制度によっては、すでに締め切られているものもあるので、最新情報の確認が必要です(この記事は2024年7月時点の情報を基に執筆しています)。
「ZEH」とは?
ZEHとは「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称です。住まいの断熱性能や省エネ性能を向上し、さらに太陽光発電などで生活に必要なエネルギーをつくり出すことにより、年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)をおおむねゼロ以下にする住宅のことです。
一次エネルギーとは石油、石炭、天然ガスなど自然界から得られるエネルギーのことです。電気や都市ガスなどの一次エネルギーを加工、または変換して得られるエネルギーは二次エネルギーと呼ばれています。住宅では二次エネルギーを利用しますが、それぞれ異なる計量単位が使われています。たとえば電気ならkWh、ガスならm³です。そのため、Jという単位が統一されている一次エネルギー消費量に換算して、住宅の総エネルギー消費量を求めます。
「ZEH」の種類
ZEHには、種類がさまざまで、戸建て住宅にはZEH以外にも「ZEH Oriented」「Nearly ZEH」「ZEH +」「Nearly ZEH +」「次世代ZEH +」があります。
Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)の特徴
Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)は、住宅のエネルギー消費を大幅に削減し、環境に優しい暮らしを実現するための住宅基準です。ZEHとは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、Nearly ZEHはその基準に近い性能を持つ住宅を指します。具体的には、高断熱・高気密の建物構造、効率的な換気システム、太陽光発電システムの導入などにより、エネルギー消費を抑えつつ快適な住環境を提供します。これにより、光熱費の削減やCO2排出量の削減が可能となり、持続可能な暮らしをサポートします。
ZEH Oriented(ゼッチオリエンティッド)の特徴
ZEH Oriented(ゼッチオリエンティッド)は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の基準を満たすことを目指した住宅のことを指します。具体的には、高断熱、高効率設備、再生可能エネルギーの導入などを通じて、年間の一次エネルギー消費量を大幅に削減し、最終的にはゼロに近づけることを目指しています。ZEH Orientedは、ZEH基準を完全に満たさないものの、ZEHの考え方を取り入れた住宅であり、環境負荷の低減や光熱費の削減を実現することが期待されます。
ZEH+(ゼッチプラス)の特徴
ZEH+(ゼッチプラス)は、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の進化形で、さらに高い省エネ性能を持つ住宅のことを指します。ZEHは、住宅の年間の一次エネルギー消費量を正味でゼロにすることを目指した住宅ですが、ZEH+はそれに加えて、より高度な省エネ技術や再生可能エネルギーの活用を推進し、エネルギーの自給自足をさらに高めた住宅です。具体的には、高効率の断熱材や窓、太陽光発電システム、蓄電池、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)などを組み合わせることで、エネルギー効率を最大限に引き上げています。これにより、環境負荷を低減し、持続可能な住まいを実現します。
Nearly ZEH+(ニアリーゼッチプラス)の特徴
Nearly ZEH+(ニアリーゼッチプラス)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の基準に近づけた住宅のことを指します。ZEHは、住宅の年間一次エネルギー消費量を正味(ネット)でゼロにすることを目指した住宅のことです。Nearly ZEH+は、ZEHの基準を完全には満たしていないものの、エネルギー効率の高い設備や断熱性能を備え、省エネ性能を高めた住宅です。これにより、エネルギー消費を大幅に削減し、環境負荷を低減することができます。Nearly ZEH+は、ZEHを目指す過程での選択肢として注目されています。
【2022年度版】ZEHの補助金制度
ここからはZEH住宅を建てる人向けに、申請したい補助金制度をまとめて紹介します。ZEHの補助金は経済産業省、環境省、国土交通省の3省による支援制度が用意されています。またZEHは4つに区分され、それぞれに補助金制度があるので押さえておきましょう。
【ZEH】
子育てエコホーム支援事業(国土交通省):80万円/戸
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業(環境省):定額55万円/戸
地域型住宅グリーン化事業(国土交通省):上限140万円/戸
【ZEH+】
子育てエコホーム支援事業(国土交通省):80万円/戸
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業(環境省):定額100万円/戸
「こどもエコ住まい支援事業」の申請は2023年9月28日までで、予算が上限に達したため、受付を終了しています(2024年5月9日時点)。
参考:
一般社団法人 環境共創イニシアチブ:「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について」
国土交通省:「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅関連事業(補助金)について」
「ZEH」の補助金制度
ZEHには「地域型住宅グリーン化事業」「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業」の2つの補助金制度があります。それぞれの募集対象や補助要件などは、公募時期によって内容が変更となる場合があるので最新情報を確認しましょう。
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業(環境省)
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業は、環境省が実施しており、主な内容は以下の通りです。
もらえる額 | 定額55万円/戸 |
補助金の対象 | ・戸建住宅を新築する人
・新築の建売住宅を購入する人 |
主な要件 | ・ZEHの定義を満たしていること
・ZEHビルダー/プランナーが設計、建築または改修・販売するZEH住宅であること ・20%以上の一次エネルギー消費量削減 ・HEMSを導入していること |
寒冷、低日射、多雪地域においては、Nearly ZEHでの申請も可能です。都市部狭小地、多雪地域などの場合、ZEH Oritented(再生可能エネルギーを加味しない)での申請も可能となっています。
「ZEH+」の補助金制度
ここではZEH+について解説します。ZEH+とは、ZEHをさらに省エネ化し、再生可能エネルギーの自家消費拡大設備等(陽熱温水システム、電気自動車への充電設備、蓄電設備、断熱強化、エネルギー制御など)を導入した住宅のことです。環境省が実施している「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業」の補助金制度を利用できます。
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業(環境省)
ZEHでも実施されている補助金制度ですが、ZEH+の場合は要件がやや厳しくなっています。ただし、もらえる金額は45万円/戸増えます。
もらえる額 | 定額100万円/戸 |
補助金の対象 | ・新築戸建住宅の建築する人 |
主な要件 | ・ZEHロードマップにおける「ZEHの定義」を満たしていること
・ZEHビルダー/プランナー 設計、建築または販売する住宅であること ・25%以上の一次エネルギー消費量削減 以下の内2つ以上を導入 ・断熱性能等級5を超える外皮性能 ・高度エネルギーマネジメント(HEMSなど) ・電気自動車活用のための充電設備 |
寒冷地や低日射地域、多雪地域では、省エネ基準から75%以上を削減する「Nearly ZEH+」での申請も可能です。
トヨタホームでクルマとつながる快適なZEH住宅を手に入れよう
ZEH補助金制度の条件を満たすと補助を受けつつ、高性能で資産価値の高い住宅が手に入ります。ZEH住宅は気密性と断熱性に優れており、太陽光発電システムなどの導入によって光熱費を抑制できる上、災害への備えにもなります。HEMSや電気自動車との連携により、利便性を向上できるのもメリットです。
2030年、新築住宅の主流はZEHになるかもしれません。そのような時代到来を見据えて、トヨタホームが提案するのは家と車のトータルで「省エネ」を実現する暮らしです。
エネルギーの消費をゼロにする住まいはもちろん、快適な空気をつくる「スマート・エアーズ PLUS」、家とクルマをつなげて電気をやりくりできる「V2H」。この3つの先端テクノロジーによって快適なZEH住宅を実現できます。ZEH補助金制度を上手に活用して、トヨタホームでお得に家を建てましょう。
【トヨタホームのゼロエネルギーハウスの詳細はこちら】https://www.toyotahome.co.jp/award/v2zeh/
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